― 全40講で英文の構造を体系的に学ぶ
英文を前から訳すのではなく、構造を確定してから意味を決める。その手順を、7つの原理と40の講義に組み直した無料講座です。
「単語の意味は全部わかるのに、文全体で何を言っているのかわからない」。この状態から抜け出すのに必要なのは、語彙でも速読でもなく、どの語がこの文の中心なのかを決める手順です。この講座は、その手順を第1講から順に積み上げていきます。中学英文法を一通り終えた人なら、どの学年からでも始められます。
この講座の考え方
英文読解の参考書は、ふつう文法項目の順に並んでいます。時制、助動詞、不定詞、分詞、関係詞……。項目ごとには分かるのに、初見の英文になると手が止まる。その原因は、「この形を見たとき、何を確認して何を決めるのか」が項目の外側にあるからです。
この講座は、文法項目ではなく判断の順序で組み立ててあります。全40講は、次の7つの原理の展開です。
意味は構造の後に決まる。単語の意味を足しても、文の意味にはならない。
文には必ず述語動詞がある。述語動詞とは、主語と結びついて時制を担う動詞。
述語動詞の数だけ節がある。節が n 個なら、つなぐ語は n − 1 個。
かたまりの働きは、名詞・形容詞・副詞の3つしかない。置かれた位置が働きを決める。
後ろが完全か、不完全か。that・what・as・関係詞・疑問詞の識別は、ここで決まる。
等位接続詞は、同じ資格のものを結ぶ。and を見たら「何と何か」を必ず決める。
倒置・省略・強調は標準形からの変形。戻せば読める。比較は、比較対象を復元して意味が確定する。
この講座の使い方
- 第1講から順に読む。各講は前の講の判断を前提にしています。ただし第11講(that の識別)だけは、必要な前提を講の中に含めてあるので、先に読んでも大丈夫です。
- 例文は、解析を見る前に自分で決める。述語動詞はどれか、かたまりはどこまでか。決めてから解析を読むと、どこで判断が分かれたかが分かります。
- 確認問題は「答え」ではなく「根拠」を言えるかで確かめる。正解しても、根拠が「なんとなく」なら初見の英文では再現できません。
- 過去問に接続する。各講の「入試ではこう出る」から、実際の大学の解答解説へ進めます。
全40講の目次
- 第1講英文の意味は構造で決まる ―述語動詞をつかまえる動詞らしい語のうち、どれがこの文の中心なのかを決める
- 第2講準動詞は述語動詞ではない ―to V・Ving・Vpp の身分
- 第3講動詞の数と接続語の数 ―構造の検算式
- 第4講文型は「動詞の後ろに何が要るか」の分類
- 第5講主語はどこで終わるか ―長い主語の切り出し
- 第6講目的語と補語 ―「イコール」があるかどうか
- 第7講前置詞句は骨格に入らない ―修飾を外して読む
- 第8講かたまりの働きは3つしかない ―名詞・形容詞・副詞
- 第9講完全な文と不完全な文 ―欠所を見つける
- 第10講第I部 総合演習 ―骨格だけで10文を読む第1〜9講の手順を、やさしい語彙の10文で通しで使う
- 第11講that の識別(1)―接続詞か関係代名詞か後ろが完全か不完全か。それだけで決まる
- 第12講that の識別(2)―同格・指示語・強調構文
- 第13講関係代名詞 ―先行詞と欠所の対応
- 第14講関係副詞と〈前置詞+関係代名詞〉―欠所が消える理由
- 第15講非制限用法 ―コンマが変えるもの
- 第16講what の正体 ―先行詞を含むということ
- 第17講疑問詞節と間接疑問 ―語順が戻る理由
- 第18講従属接続詞の全体像 ―副詞節を作る語
- 第19講as の識別 ―5つの顔をどう決めるか
- 第20講to 不定詞(1)―名詞用法と形式主語
- 第21講to 不定詞(2)―形容詞用法・副詞用法の判別
- 第22講-ing の3択 ―動名詞・現在分詞・分詞構文
- 第23講過去分詞 ―受動・完了・後置修飾
- 第24講分詞構文 ―副詞節に戻して読む省略された接続詞と主語を補い、標準形に戻す
- 第25講等位接続詞 ―and は何と何を結んでいるか
- 第26講共通関係と省略 ―消えた語を復元する
- 第27講比較(1)―比較対象を復元するthan・as の後ろの省略を復元し、何と何を比べているか決める
- 第28講比較(2)―than 節の中の欠所と倒置
- 第29講比較(3)―原級・最上級相当表現
- 第30講倒置 ―語順が変わる条件
- 第31講強調構文と形式主語の識別
- 第32講挿入・同格・言い換え ―文を切るところ
- 第33講否定 ―部分否定・準否定・作用域
- 第34講無生物主語と名詞構文 ―訳ではなく構造の問題モノが主語の英語を、原因・手段に読み替える
- 第35講長文の中で構造を決める ―文脈は最後に使う
- 第36講和訳問題の答案 ―どこまで訳出するか
- 第37講下線部説明・内容一致 ―構造から根拠を取る
- 第38講要約 ―節の骨格から要点を抜く
- 第39講読める構造は書ける ―英作文への逆流用
- 第40講総合演習 ―入試英文10題を構造から読む全40講の技術を、入試レベルの英文10題に当てる(最終講)
読んだあとに使う場所
この講座で身につけた読み方は、実際の入試問題に当てて初めて自分のものになります。日本英語塾では、大学別の傾向・時間配分と、年度別の解答解説を公開しています。第1講から第3講まで終えたら、和訳問題の解説を読んでみてください。解説の中で使われている構造の取り方が、そのままこの講座の内容になっていることが分かるはずです。
よくある質問
どの学年から始められますか。
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中学英文法を一通り終えていれば始められます。第I部は、使う単語をあえて易しくしてあるので、高校1年生でも構造の判断そのものに集中できます。高校3年生・既卒生の場合は、第1〜3講を確認として速く通し、第11講以降に時間をかけるという進め方もできます。
文法の参考書と何が違いますか。
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文法書は「時制」「関係詞」のように項目別に並んでいます。この講座は判断の順序で並んでいます。たとえば that は、文法書では関係詞の章と接続詞の章に分かれて出てきますが、実際に英文を読むときには一か所で判断しなければなりません。この講座では第11講と第12講にまとめてあります。
英検やリスニングにも役立ちますか。
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英検準1級以上の長文は、一文が長く、関係詞や同格が重なります。構造の判断が速くなるほど、読み返しが減り、時間に余裕が生まれます。リスニングでも、聞こえた語順のまま構造を組み立てられるかどうかが理解度を左右します。ただしこの講座が直接扱うのは読解の構造判断で、語彙・音声の訓練は別に必要です。