第18講 従属接続詞の全体像|副詞節を作る語|英文の原理
― 副詞節を作る語
従属接続詞は「副詞節」を作ります。名詞節(what・間接疑問)、形容詞節(関係詞)と並べると、節の3種類が出そろいます。
第16・17講で名詞節を、第13〜15講で形容詞節(関係詞)を扱いました。この第18講で副詞節――従属接続詞が作るかたまり――を整理すると、節の3種類(名詞・形容詞・副詞)がすべてそろいます。従属接続詞は数が多く見えますが、意味のグループで束ねると全体像がつかめます。
1. 原理 ― 従属接続詞は副詞節を作る
従属接続詞(when / if / because / although …)は、後ろに〈主語+動詞〉を従えて副詞節を作る。副詞節は主節の外にあり、時・条件・理由・譲歩などを添える。抜いても主節は成立する。
節の3種類を、これまでの講と対応させて並べます。
| 節の種類 | 働き | 作る語 | 後ろ | 第◯講 |
|---|---|---|---|---|
| 名詞節 | 主語・目的語・補語 | that / what / if・whether / 疑問詞 | 完全/不完全 | 11・16・17 |
| 形容詞節 | 名詞を説明 | 関係詞 | 不完全/完全 | 13〜15 |
| 副詞節 | 動詞・文を説明 | 従属接続詞 | 完全 | 18(本講) |
従属接続詞の後ろは完全です(接続詞は「つなぐ」役目だけで、節の中の要素を兼ねないため=第9講)。だから because he was tired のように、S・O・C が揃った節が続きます。
2. 意味のグループで束ねる
| 意味 | 主な接続詞 |
|---|---|
| 時 | when / while / as / before / after / since / until / as soon as |
| 条件 | if / unless / once / as long as / in case |
| 理由 | because / since / as / now that |
| 譲歩(〜だけれど) | although / though / even though / even if / while |
| 目的 | so that / in order that |
| 結果 | so … that / such … that |
| 様態 | as / as if / as though |
3. 例文の解析
Because the bridge had been weakened by floods, engineers closed it immediately.
- 副詞節
- Because … floods(理由)。後ろは完全
- 骨格
- engineers closed it(副詞節を外すと見える)
洪水で橋が弱くなっていたので、技師たちはただちにそれを閉鎖した。
Although the evidence was limited, the committee reached a decision.
- Although
- 譲歩「〜だけれど」。but と併用しない(下記(1))
証拠は限られていたが、委員会は決定に至った。
Unless the situation improves, the company will have to cut costs further.
- Unless
- =if … not「〜しないかぎり」
- 時制
- 条件節は未来のことも現在形(improves)
状況が改善しないかぎり、その会社はさらに費用を削減しなければならない。
時・条件の副詞節では、未来のことでも will を使わず現在形にします(下記(3))。
She spoke slowly so that everyone could follow her argument.
- so that
- 目的「〜するように」。節中に can/will/may 系が来やすい
彼女は、皆が議論についていけるように、ゆっくり話した。
so that(目的)と so … that(結果・第12講)は別物。so の直後に形容詞・副詞があれば結果、なければ目的で見分けます。
As the deadline approached, tempers grew short.
- As
- ここは時「〜するにつれて/〜するとき」。理由とも取れるが、文脈で時が自然
締切が近づくにつれて、皆いらだってきた。
as は多義。ここでは「〜につれて」(比例・時)。as の識別は次講で詳しく扱います。
Even though the theory had been widely accepted since it was first proposed, few could explain why it worked so well.
- Even though節
- 譲歩の副詞節(大きい)
- since節
- 時の副詞節(Even though節の中に入れ子)
- why節
- 間接疑問(名詞節・explain の目的語)
- 骨格
- few could explain why …
その理論は最初に提唱されて以来広く受け入れられてきたが、なぜそれがこれほどうまく機能するのかを説明できる者はほとんどいなかった。
副詞節が入れ子になっても、それぞれ「完全な節をつなぐ従属接続詞」と見れば整理できます。骨格は主節 few could explain …。
4. つまずきやすい形
(1) although と but は併用しない
日本語の「〜だけれど、しかし」に引かれて Although …, but … としないこと。英語ではどちらか一方です。Although it was late, we continued.(but なし)。
(2) because と so も併用しない
Because … , so … も誤り。because(従属接続詞)か so(等位接続詞)のどちらかを使います。
(3) 時・条件の副詞節では未来でも現在形
When he arrives, I will call you.(will arrive ではない)。時・条件の副詞節は、未来の内容でも現在形で表します。ただし名詞節の when/if では will を使えます(I don't know when he will arrive.=間接疑問)。副詞節か名詞節かで扱いが違う点に注意します。
(4) 前置詞と接続詞を混同しない
because(接続詞・後ろに節)と because of(前置詞・後ろに名詞)。although(接続詞)と despite / in spite of(前置詞)。while(接続詞)と during(前置詞)。後ろが節か名詞かで、接続詞と前置詞を見分けます(第3講の検算にも関わる)。
5. 入試ではこう出る
文法・語法問題では、接続詞と前置詞の区別(because / because of、although / despite、while / during)が定番です。空所の後ろが節(S+V)か名詞かを見て、接続詞か前置詞かを選びます。また、although … but のような重複を正す問題も頻出します。
読解では、副詞節を外して主節の骨格を先取りできるかが速さを決めます。とくに文頭の長い副詞節(EX 6)は、コンマまでをいったん外して、主節の主語・動詞を先に押さえるのが有効です(第5・7講)。譲歩の although / while は、筆者が「一般論を認めつつ主張を述べる」型の合図で、主張は主節にあります。
6. 確認問題
各文の副詞節について、①意味のグループ ②接続詞か前置詞か(後ろが節か名詞か)を確認してから開いてください。
(1) The flight was delayed because of the heavy fog.
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because of =前置詞。後ろが名詞 the heavy fog。節(S+V)ではないので because ではなく because of。意味は理由。
その便は濃霧のために遅れた。
(2) While she was studying abroad, her interests shifted completely.
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while =接続詞(時)。後ろが節 she was studying abroad。「〜している間に」。during(前置詞)とは後ろが節か名詞かで区別。
留学している間に、彼女の関心はすっかり変わった。
(3) Once you understand the basic pattern, the rest becomes easy.
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once =接続詞(条件・時)。「いったん〜すると」。条件・時の副詞節なので、未来の内容でも現在形 understand。
いったん基本のパターンを理解すれば、あとは簡単になる。
(4) Despite the criticism, she stood by her original position.
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despite =前置詞(譲歩)。後ろが名詞 the criticism。節を続けたいなら although / even though を使います。
批判にもかかわらず、彼女は当初の立場を貫いた。
(5) He turned up the volume so that the people in the back could hear.
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so that =目的の副詞節。so の直後に形容詞・副詞が無いので、結果(so … that)ではなく目的「〜するように」。節中に could。
彼は、後ろの人にも聞こえるように音量を上げた。
7. この講のまとめ
| 従属接続詞 | 副詞節を作る。後ろは完全。抜いても主節は成立 |
|---|---|
| 意味の束 | 時・条件・理由・譲歩・目的・結果・様態 |
| 接続詞 vs 前置詞 | 後ろが節→接続詞(because/although/while)/名詞→前置詞(because of/despite/during) |
| 重複禁止 | although … but/because … so は不可 |
| 時・条件節 | 未来でも現在形(名詞節の when/if とは扱いが違う) |
これで名詞節・形容詞節・副詞節の3種類がそろいました。次の第19講では、時・理由・様態・比較にまたがる多義語 as を単独で取り上げ、5つの顔をどう見分けるかを整理します。
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副詞節を外して、主節を先取りする
従属接続詞を意味のグループで束ね、接続詞と前置詞を後ろの形で見分ける。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。実際の入試英文で、副詞節を外して主節の骨格を素早くつかむ読み方を、答案に結びつくところまで鍛えます。
