2025年度 早稲田大学文学部 英語|公式正答・文挿入・要約の独自解説
全38問の公式正答を起点に、空所補充、内容一致、文挿入、会話完成、短い英語要約を、根拠の残し方まで分解します。
2025年度早稲田大学文学部の英語は、第I問から第V問までの5大問です。公式「解答例・出題の意図」では、第I〜IV問の全38問について記号式正答が示され、第V問については英文理解と、文法的で首尾一貫した英語要約を評価する意図が示されています。本記事は正答番号だけを並べるのではなく、各形式で何を根拠に残すか、誤答をどう除外するか、短い英文をどう和訳・構造化するかを独自教材で具体化します。入試長文や設問全文は転載しません。
2025年度文学部英語の5大問
大問構成は、語句空所を中心とする第I問、内容理解を中心とする第II問、段落へ候補文を戻す第III問、会話の空所を完成させる第IV問、英文要約の第V問です。選択式が38問続くため、速くマークするだけの試験に見えます。しかし、空所補充は品詞と連語、内容一致は主張の範囲、文挿入は照応と論理、会話は発話機能を見ます。同じ「選ぶ」作業でも、根拠の種類を切り替えなければなりません。
| 大問 | 公式正答数 | 中心となる判断 | 復習時に残す記録 |
|---|---|---|---|
| I-A・I-B | 14問 | 必要品詞、語法、段落の評価方向 | 空所前後と採用語の結び付き |
| II-A〜II-C | 10問 | 内容一致、因果、筆者と他者の意見 | 根拠段落と選択肢の言い換え |
| III | 7問 | 代名詞、単複、接続、情報の新旧 | 挿入前後二文の照応表 |
| IV | 7問 | 話者の目的、自然な応答、句動詞 | 各発話の機能と相手の反応 |
| V | 記述 | 英文理解、要点選択、文法、結束性 | 主張一文と削った具体例 |
文学部では、読解本文の題材知識そのものより、「一般論と具体例」「筆者の主張と紹介された見解」「原因と結果」を分ける力が得点へつながります。文学・歴史・社会・科学のどの題材でも、各段落を同じラベルで整理できるようにしてください。
大学公式の一次資料と公開範囲
第I〜IV問の公式正答一覧
以下は文学部が公開した2025年度「解答例・出題の意図」に基づく正答です。大学は別解がある場合があると注記しています。第V問は完成文ではなく、出題意図のみが公表されています。
| 大問 | 公式正答 |
|---|---|
| I-A | 1 a / 2 b / 3 d / 4 a / 5 b / 6 b / 7 c |
| I-B | 8 b / 9 b / 10 c / 11 a / 12 a / 13 d / 14 a |
| II-A | 15 c / 16 c |
| II-B | 17 d / 18 b / 19 b |
| II-C | 20 a / 21 b / 22 c / 23 d / 24 d |
| III | 25 d / 26 h / 27 a / 28 c / 29 f / 30 b / 31 e |
| IV | 32 h / 33 b / 34 m / 35 i / 36 e / 37 d / 38 f |
正答一覧は採点の終点ではなく、解き直しの始点です。各問について「なぜ正答か」を一行、「最も迷った誤答がどこで外れるか」を一行残してください。番号だけ覚えると、同じ論理を使う別年度の問題へ転用できません。
第I問:空所ごとに判断順を固定する
第I問はA・B各7問です。空所を見るとすぐ語義比較を始めたくなりますが、最初に品詞を決めます。冠詞の直後なら名詞、be動詞の補語なら形容詞または名詞、助動詞の後なら動詞原形というように候補を減らします。次に、前置詞との組み合わせ、目的語の有無、近接する同義語の重複を確認します。最後に段落全体の肯定・否定、対比・因果へ戻ります。
例えば選択肢に同じ語根の名詞・形容詞・副詞が並ぶ場合、辞書的意味はほぼ同じです。そこで問われているのは語彙量だけではなく、文中で担える役割です。また、howeverやrather thanがある空所では、前半と同じ方向の語を入れると文法的には通っても論理が壊れます。「品詞、語法、局所論理、段落論理」の四段階を余白にP・C・L・Dと記し、どこまで確認したか見えるようにします。
A historical account becomes persuasive not when it lists more facts, but when it explains why those facts matter.
独自和訳:歴史的な説明が説得力を持つのは、より多くの事実を列挙するときではなく、それらの事実がなぜ重要なのかを説明するときである。
- 主節
- A historical account(S)/ becomes(V)/ persuasive(C)。becomeは変化を示す第2文型の動詞です。
- 対比
- not when A, but when Bで「AのときではなくBのとき」。二つのwhen節は同じ役割です。
- 目的語節
- explains(V)/ why those facts matter(O)。why以下は間接疑問の名詞節です。
- 動詞
- listとexplainは他動詞、matterは「重要である」という自動詞です。
- 修飾
- historicalはaccountを、moreはfactsを修飾します。thoseは前に出たfactsを受けます。
この例で空所がpersuasiveなら、becomesの後なので形容詞が必要です。空所がmatterなら、why節内で主語those factsの後に述語動詞が必要です。語義だけでなく構造を先に確定すると、未知語が一つあっても候補を絞れます。
第II問:内容一致を「本文の強さ」で判定する
第II問はAが2問、Bが3問、Cが5問です。本文と選択肢が同じ単語を含むことは、正答の保証になりません。選択肢はoftenをalwaysに、someをallに、mayをmustに変えるだけで誤りになります。主体、対象、時点、因果、断定の強さの五点を照合します。
主体と見解の出所を分ける
人文系の英文では、筆者が賛成する説だけでなく、従来説、批判者の見解、調査参加者の発言が同じ段落に現れます。動詞を囲み、argue、suggest、assume、observeの主語を記録してください。本文中に書かれている内容でも、筆者自身の結論ではない場合があります。「誰がそう考えるのか」を落とした選択肢は、語句が一致していても危険です。
具体例の射程を広げすぎない
一人の人物、一つの地域、一時期の出来事は、一般論を説明する例かもしれません。しかし、その例だけで人間全体や歴史全体を断定することはできません。選択肢が例の対象範囲を拡大していないか確認します。逆に本文が長期的傾向を論じているのに、選択肢が一度の例外だけを中心にする場合も不適切です。
Although diaries cannot represent an entire society, they can reveal how broad social changes entered ordinary lives.
独自和訳:日記は社会全体を代表することはできないが、広範な社会変化がどのように日常生活へ入り込んだかを明らかにし得る。
- 譲歩節
- Although diaries(S)/ cannot represent(V)/ an entire society(O)。althoughが限界を先に示します。
- 主節
- they(S)/ can reveal(V)/ how節(O)。theyはdiariesを受けます。
- how節
- broad social changes(S)/ entered(V)/ ordinary lives(O)。how節全体がrevealの目的語です。
- 動詞
- represent、reveal、enterはいずれもここでは他動詞です。
- 誤答除外
- 「日記は社会全体を正確に代表する」はalthough節に反し、「日記には社会的価値がない」は主節に反します。
第II問の復習では、正答選択肢を日本語へ直すだけでなく、本文のどの限定表現に対応するかを線で結びます。15〜24の10問を、主体の誤り、範囲の誤り、因果逆転、時系列、本文なしの五種類へ分類すると、自分の誤答傾向が見えます。
第III問:7文挿入は「前後二方向」で決める
第III問の公式正答は25 d、26 h、27 a、28 c、29 f、30 b、31 eです。文挿入は候補文だけを読んで似た語を探すと、同じ話題の二か所で迷います。空所の前から候補へつながる条件と、候補から空所の後へつながる条件を別々に確認します。
| 手掛かり | 確認方法 | よくある誤り |
|---|---|---|
| 代名詞 | this、they、such a viewの指示先が直前にあるか | 話題が同じだけで指示先がない |
| 冠詞 | aで初出、theで既出という情報状態を見る | the problemを問題初出の位置へ置く |
| 単複 | these examplesが複数例の後に来るか | 単一事例の直後へ複数総括を置く |
| 接続 | however、therefore、for exampleの役割を一語化する | 逆接を追加説明として扱う |
| 語彙連鎖 | 同義語、上位語、言い換えの連鎖を探す | 同じ単語の反復だけを根拠にする |
| 段落機能 | 主張、例、反論、修正、結論をラベル化する | 結論文を具体例の途中へ入れる |
Museums once treated visitors mainly as silent observers. This assumption shaped the design of their galleries. Today, however, many institutions invite visitors to question, touch, and contribute.
独自和訳:かつて博物館は来館者を主として沈黙する観察者として扱った。この前提が展示室の設計を形づくった。しかし現在、多くの施設は来館者に、問い、触れ、参加するよう促している。
- 照応
- This assumptionは、来館者を受動的観察者とみなす直前文の考え全体を受けます。
- 対比
- Today, howeverがonceとの時代対比を作ります。第二文を外すとassumptionの説明が弱くなります。
- 文型
- Museums(S)/ treated(V)/ visitors(O)/ as silent observers(C)。treat O as Cです。
- 不定詞
- invite(V)/ visitors(O)/ to question, touch, and contribute(C)。三つの動詞が並列です。
- 動詞
- treat、shape、inviteは他動詞。questionとtouchは目的語省略の他動詞用法、contributeは自動詞です。
候補文を入れた後は、前だけでなく後ろも読み直します。代名詞の指示先が見つかっても、次文が「この二つの理由」と始まるなら、挿入文までに理由が二つ提示されていなければなりません。七つ全部を一度で確定せず、照応が強い位置を先に決め、残った候補と空所で再計算します。
第IV問:会話は意味より発話機能を見る
第IV問の公式正答は32 h、33 b、34 m、35 i、36 e、37 d、38 fです。会話完成では、一文を自然な日本語に訳せるかだけでなく、その発話が質問、確認、提案、保留、同意、反対、話題転換のどれかを判断します。相手の次の発話がYesで始まるなら、その前は原則として可否疑問か確認です。理由説明が続くなら、その前はwhyに相当する問いか、主張への異議である可能性が高くなります。
句動詞は一語ずつ直訳しません。come up withを「上へ来る+一緒に」と分解せず「案を思いつく」、go overを文脈に応じて「見直す」、turn downを「断る」と一単位で処理します。また、would、could、mightは過去だけでなく、提案や丁寧さ、確信度を調整します。選択肢の内容がもっともらしくても、人物関係に対して命令が強すぎたり、すでに答えた質問を繰り返したりする場合は除外します。
A: I have narrowed the topic down, but I still cannot frame a clear question.
B: Why don't you run your outline by me before you rewrite it?
独自和訳:A「テーマは絞ったのですが、まだ明確な問いの形にできません。」B「書き直す前に、その構成案を私に見せて意見を聞いてみたらどうですか。」
- 現在完了
- I(S)/ have narrowed(V)/ the topic(O)/ down。narrow downは「範囲を絞る」です。
- 第5文型
- I(S)/ cannot frame(V)/ a clear question(O)。ここではframeを「形づくる」と取ります。
- 提案
- Why don't you ...? は非難ではなく提案です。相手の困難に対する次の行動を示します。
- 句動詞
- run A by Bは「AをBに示して意見を聞く」。runを「走る」としません。
- 時
- before you rewrite itは時の副詞節。itはoutlineを受けます。
会話問題の復習は、空所へ正答を戻した後に音読して終わりではありません。各発話の横へ「困難」「提案」「確認」「受諾」のような機能を書きます。次に登場人物と題材を変えて、同じ機能の四往復会話を自作します。表現を場面と結びつけると、別の語句でも応答関係を判断できます。
第V問:短い英語要約を一文として完成させる
大学公式は第V問について、英文を理解し、その内容を文法的に正しく、首尾一貫した英語で要約する能力を評価すると説明しています。公式PDFは唯一の模範完成文を示していません。したがって、本文の語句を集めただけではなく、主語と述語を持つ一文として中心関係を再構成する必要があります。
要約作成の五段階
- 各段落を日本語15〜25字でまとめ、繰り返される概念を一つ選ぶ。
- 具体例、固有名詞、引用、数字をいったん外す。
- 「AだがB」「AなのでB」「AではなくB」のどの関係か決める。
- 主語、有限動詞、目的語または補語を先に置き、修飾語を後から足す。
- 問題冊子の語数・書き出し・転用制限を確認し、綴りと単複を点検する。
要約で最も多い失敗は、二つの重要語をandで並べても関係が示されないことです。本文が通説を修正しているならbutやratherを、原因を示すならbecauseやby doingを使います。ただし接続語を入れれば論理が正しくなるわけではありません。日本語で先に「何が何をどう変えるのか」を一文にします。
Original passage: Digital archives expand access to rare documents, yet access alone does not produce understanding. Readers still need context, comparison, and careful interpretation.
独自和訳:デジタルアーカイブは希少資料へ接する機会を広げる。しかし、接する機会だけで理解が生まれるわけではない。読者にはなお、背景知識、比較、慎重な解釈が必要である。
独自要約例:Access must be supported by informed interpretation.
要約和訳:利用機会は、知識に基づく解釈によって支えられなければならない。
- 主節
- Access(S)/ must be supported(V)→ 助動詞を伴う受動態です。
- 行為者
- by informed interpretationは「十分な知識に基づく解釈によって」。supportedにかかります。
- 削除
- rare documents、context、comparisonは具体要素として削り、accessとinterpretationの関係を残しました。
- 語法
- supportは他動詞。受動態にすることで、要約の中心であるAccessを主語へ置いています。
- 注意
- この英文は入試本文の再現でも公式正答でもなく、要約手順を説明する日本英語塾の独自教材です。
90分の時間配分案
次は大学公式の指定ではなく、全形式へ解答を残すための独自案です。第V問を最後の数分だけに押し込むと、内容より語数と文法の事故が増えます。開始時に要約条件を読み、終了15分前には第V問へ移る基準を決めます。
| 時間 | 作業 | 終了条件 |
|---|---|---|
| 0〜3分 | 全体、NOT、要約条件、記述欄を確認 | 大問順と撤退時刻を決める |
| 3〜21分 | 第I問A・B | 品詞と根拠を短く残す |
| 21〜47分 | 第II問A〜C | 主体・範囲・因果を照合する |
| 47〜61分 | 第III問 | 前後照応が強い箇所から確定 |
| 61〜71分 | 第IV問 | 発話機能と自然さを確認 |
| 71〜85分 | 第V問 | 論旨、文法、条件を三回点検 |
| 85〜90分 | マークと記述の最終確認 | 空欄、転記、NOT、綴りを見る |
文学部2025年度で防ぐべき誤答
| 誤り | 原因 | 修正方法 |
|---|---|---|
| 空所へ意味の近い語をすぐ入れる | 品詞と語法を後回しにする | P・C・L・Dの四段階で確認 |
| 同じ単語がある選択肢を選ぶ | 言い換えと範囲を比較しない | 主体、時点、強さを横に書く |
| 筆者と紹介された人物の意見を混同 | 発言動詞の主語を取らない | argueなどの主語へ線を引く |
| 文挿入を前文だけで決定 | 後続文の代名詞や数を見ない | 前後二方向の接続を検査 |
| 会話を逐語訳だけで選ぶ | 発話機能と人物関係を見ない | 質問・提案・同意などを記録 |
| 要約へ具体例を詰め込む | 中心関係を先に作らない | 一般化した主語と述語を先に置く |
| 配点を推測して捨て問を決める | 設問別配点が未確認 | 時間上限で管理し全形式へ答える |
| 公式正答番号だけを暗記する | 根拠を言語化しない | 正答理由と誤答理由を一行ずつ残す |
7日間の復習計画
当日:根拠の所在
38問を採点し、各誤答に品詞、範囲、照応、会話機能のどれが原因か一つ付けます。
翌日:段落ラベル
第II問の各段落を、主張、理由、例、反論、結論のいずれかで要約します。
3日後:挿入白紙化
第III問の候補を隠し、空所へ必要な代名詞、単複、接続を先に予測します。
4日後:会話転用
第IV問で覚えた句動詞を使い、相談、提案、保留、同意を含む会話を自作します。
5日後:独自要約
200語前後の別英文を読み、具体例を削って一文の英語要約を三案作ります。
7日後:90分再演習
根拠記号を残しながら解き直し、正答率だけでなく迷った時間と誤答分類の変化を比較します。
第V問の独自10点セルフ採点
大学公式の採点基準ではありません。要約の完成度を学習者自身が確認するため、各項目0〜2点で評価します。
| 観点 | 2点 | 1点 | 0点 |
|---|---|---|---|
| 中心内容 | 本文全体の主張を残す | 一部に偏る | 具体例だけ |
| 論理関係 | 対比・因果などが明確 | 関係が弱い | 逆転している |
| 文構造 | 主語と有限動詞が対応 | 軽い不自然さ | 文が未完成 |
| 語法 | 単複・前置詞・時制が自然 | 意味は通る | 理解を妨げる |
| 条件 | 問題冊子の指定を全て満たす | 再確認が必要 | 指定違反 |
早稲田文学部2025年度英語のFAQ
公式解答はどこで確認できますか。
早稲田大学文学部公式の2025年度「解答例・出題の意図」PDFで、第I〜IV問の記号式正答と第V問の出題意図を確認できます。
試験時間と英語の配点は何分・何点ですか。
文学部公式の入試情報では、一般選抜と共通テスト利用方式の大学独自外国語は90分・75点です。受験年度の変更があり得るため、出願時は最新要項も確認してください。
英語4技能テスト利用方式でもこの問題を解きますか。
2025年度の同方式は外部英語資格を出願時に利用し、大学独自英語を試験当日に受けない方式です。一般選抜・共通テスト利用方式と区別してください。
第V問の独自例は大学公式の模範解答ですか。
違います。大学公式は能力評価の意図を示していますが、唯一の完成文は示していません。本記事の例は日本英語塾が作成した練習教材です。
問題本文の全文和訳はありますか。
入試本文を丸ごと転載していません。公式PDFまたは正規問題冊子を用意し、本記事の判断手順、独自例文、構文分析と照合してください。
選択肢の根拠を、次の一問へ転用する
正答番号の確認から一歩進み、品詞、範囲、照応、発話機能、要約の論理を一冊の復習記録へまとめます。
