2025年度 早稲田大学法学部 英語|長文・文法・英作文の独自解説

WASEDA LAW 2025 ENGLISH
2025年度 早稲田大学法学部 英語|長文・文法・英作文の独自解説

戦争記憶を描く小説、パターン認識とAI、誤文訂正、締切延長メール、アフリカ人口構成を90分の答案設計まで解説します。

2025年度早稲田大学法学部の一般選抜英語は、90分・60点です。物語文と論説文を読むだけでなく、語彙、発音、文法誤り、空所補充、実用メール、図表を使った英語記述までを一つの試験で処理します。本記事では公式問題13ページを基準に、年度固有の題材と設問条件を整理し、長文全文を転載せず、解答根拠の取り方、独自和訳、独自答案、SVOC、節、自他動詞、修飾関係を具体的に示します。

2025年度の試験方式と大問構成

2025年度の公式比較表では、法学部一般選抜は外国語90分・60点、国語90分・50点、地歴・公民または数学40点の合計150点です。英語以外の外国語や数学を選ぶ場合は共通テスト得点を調整して利用する方式があります。本記事は大学が作題した一般選抜の英語問題だけを対象とします。

区分 内容 主な技能
Reading / Grammar I マレーシアを舞台に、戦争記憶、庭、裁判官の引退を描く物語文 人物関係、時系列、含意、語彙、強勢母音
Reading / Grammar II パターン認識、深層学習、AIの二面性を扱う論説。本文は公式PDFで非掲載 内容一致、空所、ことわざ、要旨、語彙、発音
III 独立した6文の誤り箇所判定 受動態、期間表現、要求構文、前置詞、不可算名詞、副詞
IV 非公開本文の5空所補充 動詞型、前置詞、接続、比較、譲歩
Writing V 課題締切を一週間延長してもらう英語メール 目的、理由、依頼、期限、丁寧さ
Writing VI 地図と2024年アフリカ人口ピラミッドを用いる段落記述 図の特徴、比較、含意、根拠ある意見

大学公式の一次資料

第I問:戦争記憶と裁判官の引退を読む

第I問はTan Twan Engの小説をもとにした物語文です。語り手はマレーシアの女性裁判官で、戦争中に日本人によって負った傷と姉の喪失を抱えています。山中の庭園Yugiri、元日本の天皇の庭師Aritomo、家政を担うAh Cheong、秘書Azizah、最高裁長官Abdullahという人物を、現在、三十数年前、裁判所での引退式の三つの時間層に分けます。

冒頭の倒置と関係節

冒頭は場所を示す句が先頭に置かれ、動詞と主語が通常と異なる順になります。「雲の上の山に、かつて一人の男が住んでいた」と場面を先に見せる文学的倒置です。その男を説明するwho節には過去完了があり、日本の天皇の庭師だった経歴が、物語の基準時より前であることを示します。主語をmountainと誤認せず、中心動詞と後置された人物を対応させます。

what節と修辞疑問

語り手は、Aritomoが同胞の行為について謝らなかったことを述べた後、どんな言葉なら痛みを癒やし姉を返せただろうかと自問します。続く短い答えが「何もない」と結論づけます。これは謝罪が不要という意味ではなく、言葉だけでは喪失を取り消せないという深さです。内容一致では、謝罪の有無、語り手の怒り、Aritomoの理解を別の命題として扱います。

記憶を示す比喩

閉じ込めていた記憶が、北極の棚氷から割れて離れる破片のように自由になり、朝の光へ漂うという比喩が使われます。locked awayは意図的抑圧、break freeは制御の喪失、morning lightは思い出す意識への浮上を示します。単に「忘れていたことを思い出した」と短縮すると、記憶が不意に戻り制御できない感覚を落とします。

物と場所が保持する歴史

嵐の後の荒れた庭、崩れた柵、古い王宮から移されたタイルは、個人の記憶と忘れられた国の歴史を重ねます。remnantsは残存物、oblivionは忘却です。タイルが「名前を失った王の中庭」から来たという情報は、人物の喪失だけでなく、歴史が忘れられることを示す装置です。語彙問題は辞書的同義語に加え、この文脈で「忘れ去られた状態」が自然かを確認します。

裁判官としての現在と引退

引退式では、Abdullahが続投を求め、語り手が法的論点や裁判所運営で彼と対立してきたことが回想されます。しかし知性、公正感、裁判官への忠誠を尊敬しており、対立が退職理由だとは限りません。Azizahは語り手が弁護士に厳しかった一方、話を聞いたので尊敬されていたと評価します。人物関係は「対立したから敵」「厳しいから嫌われた」と一語に固定せず、行動と評価を分けます。

手袋は戦争の身体的痕跡を隠す道具です。語り手が老化や関節炎のためと思われるだろうと語る場面には、長く他人へ説明しなかった傷、老い、自己防衛が重なります。Azizahの問いと抱擁は、職場で保たれてきた距離が引退時に崩れる場面です。設問では、誰が何を知っていたか、推測していたか、初めて尋ねたかを区別します。

第II問:パターン認識とAIの二面性

第II問の本文は、第三者著作物のため公式PDFで非掲載です。公開されている設問から、猫が時間の規則性を学ぶ例、人間が自然界のパターンを見つける能力、ルールベースからデータ駆動型学習への変化、深層学習、化学物質や兵器への悪用可能性、技術の攻撃・防御両面が扱われることを確認できます。本記事は本文を推測復元せず、手元の正規問題冊子と照合するための論理手順を示します。

内容一致は主語・行為・公表範囲を切る

選択肢では「研究者が危険な物質を実際に合成した」のか、「AIへ目的を与えたところ危険な候補を提案した」のかで意味が変わります。また鳥インフルエンザ研究では、研究の存在、方法詳細の公表、悪用への懸念を分ける必要があります。技術記事ではcreate、identify、predict、publishを同じ「作った」と訳さないことが重要です。

要旨はdouble-edgedを中心に置く

公開選択肢からは、パターン認識を技術へ組み込む能力が高度化した一方、人間への影響には利益と危険があるという対比が中心候補です。AIが人間の倫理を既に導いている、人間が自然のパターン認識能力を失った、深層学習だけが破壊的、といった断定は強すぎます。本文全体を要約するときは「能力の拡大」と「二面性」の両方が残るかを確認します。

ことわざ問題の解き方

末尾に置くことわざは、技術の利益を期待しながら危険へ備える結論と合う必要があります。「一石二鳥」は一行為で二利益、「必要は発明の母」は発明動機、「苦労なくして利益なし」は努力、「贈り物にけちをつけない」は受領態度です。本文が楽観と警戒を同時に求めるなら、最善を望み最悪に備えるという型が論旨とつながります。これは公開設問からの独自判断で、掲載終了した公式正答ではありません。

語彙と発音

detrimentは損害、outpaceは速度・進歩で上回る、be prone toは悪い事態が起こりやすい、lurkは隠れて待つという文脈です。発音問題は綴りで判断せず、強勢位置と強勢母音をセットで確認します。単語帳には単語だけでなく、強勢のある音節を大文字にして記録します。

第III・IV問:文法誤りと空所補充

第III問は一文ごとに誤りを一つ選ぶ形式です。独自分析では、次の規則が焦点になります。第IV問は本文非公開のため、選択肢だけから正答を断定しません。

独自判断での修正 理由
実験の成功がまだ証明されていない has not proven → has not been proven successは「証明する」主体ではなく証明される対象。現在完了の受動態が必要です。
孤独を報告する高校生が2008年から2019年に増えた during 2008 until 2019 → from 2008 to 2019 開始点と終了点を組にする期間表現です。
編集者が予測しないよう要求した demanded that the paper not make ... は成立 demand that S (should) doの仮定法現在。否定はnot+原形です。
10代がパンデミック後の生活へ対処する coping to life → coping with life copeは自動詞で、対象にはwithを使います。
再会する機会がほとんどない few chance → little chance chanceを可能性の意味で不可算として扱い、littleで量を限定します。
彼が実質的に何もしないと不平を言う practical nothing → practically nothing nothingの程度を修飾する副詞が必要です。

第IV問では、to be / to exist / to haveなどの動詞、前置詞、接続副詞、比較語、despite / through / until / via / withoutを選びます。しかし本文が非掲載なので、目的語、補語、節の意味が見えない状態で解答は確定できません。正規問題冊子を用意し、空所前後だけでなく各段落の役割を確認してください。

Writing V:締切延長を依頼するメール

指定目的は課題提出期限を一週間延長してもらうこと、理由は腕の骨折による入院です。件名、宛名、結びは問題用紙に用意されているため、本文では依頼、理由、新しい提出予定、必要なら証明書を出せることを完全な英文で書きます。骨折の詳細を長く説明し過ぎず、相手が判断するために必要な情報を先に置きます。

日本英語塾の独自メール答案

I am writing to ask whether the deadline for our Sociology 101 assignment could be extended by one week. I fractured my arm and have been hospitalized, so typing and accessing my research materials have been difficult. I expect to leave the hospital soon and can submit the completed assignment by the new deadline. I apologize for the inconvenience and can provide medical documentation if necessary.

日本語訳:社会学101の課題期限を一週間延長していただけるかお願いするため、ご連絡しています。腕を骨折して入院しており、入力作業や研究資料へのアクセスが難しくなっています。間もなく退院できる見込みで、新しい期限までには完成した課題を提出できます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。必要であれば医療証明を提出できます。

独自答案です。大学公式解答ではありません。目的と理由を最初の二文で満たし、新しい履行見込みを示します。

Writing VI:アフリカ人口ピラミッドを論じる

公開図は2024年のアフリカ人口約14億9,500万人を年齢階級別・男女別に示し、低年齢層ほど割合が大きい広い底辺を持ちます。答案では数字の羅列ではなく、観察、比較、含意、条件付き意見を一段落にします。「若者が多いから必ず発展する」「高齢者がいない」のような断定は避けます。

日本英語塾の独自図表答案

The graph shows that Africa had a very young population in 2024. Children and young adults formed much larger shares of the population than older age groups, creating a pyramid with a wide base. This structure could become an economic advantage if governments expand education, health care, and decent employment as the younger generation grows up. Without those investments, however, rapid population growth may place severe pressure on schools, cities, and public services. The graph therefore suggests both an opportunity and a policy challenge rather than a guaranteed outcome.

日本語訳:図は2024年のアフリカ人口が非常に若いことを示す。子どもと若年成人の割合は高齢層よりはるかに大きく、底辺の広いピラミッドを形成している。若い世代の成長に合わせて教育、医療、適切な雇用を拡大できれば、この構成は経済的利点になり得る。しかし投資がなければ、急速な人口増加は学校、都市、公共サービスへ大きな圧力を与え得る。したがって図は、確定した結果でなく機会と政策課題の両方を示す。

独自答案です。グラフから直接読める年齢構成と、条件付きの政策的含意を分けています。

独自答案のSVOC・節・動詞・修飾関係

メール第1文:ask whetherを使う

主節
I(S)/ am writing(V)。writeはここでは自動詞的に使われます。
目的
to askは目的を表す不定詞。askの内容はwhether節です。
whether節
the deadline(S)/ could be extended(V)。受動態で、延長を誰が行うかを前面に出しません。
修飾
for our assignmentはdeadlineを、by one weekは延長幅を示します。

メール第2文:原因と結果

前半
I(S)/ fractured(V)/ my arm(O)、I(S)/ have been hospitalized(V)。前者は他動詞、後者は現在完了受動態です。
結果
so以下でtyping and accessing(S)/ have been(V)/ difficult(C)。二つの動名詞句が複合主語です。
並列
typingとaccessing、armとresearch materialsの対応を混同しません。
時制
骨折は過去、入院状態は現在まで継続するため時制を分けています。

図表答案第3文:条件節を先に確定

主節
This structure(S)/ could become(V)/ an economic advantage(C)。becomeは連結動詞です。
条件節
if governments(S)/ expand(V)/ education, health care, and employment(O)。expandは他動詞です。
時の節
as the younger generation grows up。grow upは目的語を取らない句動詞です。
限定
couldとifにより、人口構成が自動的に利益になるという断定を避けます。

最終文:both A and Bとrather than

主節
The graph(S)/ suggests(V)/ both an opportunity and a policy challenge(O)。suggestは他動詞です。
並列
both A and Bで機会と課題を同格に置きます。
対比
rather than a guaranteed outcomeが、確実な結果という強すぎる解釈を退けます。
和訳
「図は確定的な結果ではなく、機会と政策課題の双方を示唆する」。suggestsを「証明する」と強めません。

90分の時間配分モデル

次は大学公式の指定ではなく、長文・文法・記述を空欄なく処理する練習モデルです。得意分野に応じて3〜5分調整し、各大問の終了時刻を毎回記録します。

時間 作業 終了条件
0〜3分 問題全体、訂正、Writing V・VIの条件を確認 記述開始予定時刻を決める
3〜27分 第I問。人物表、時系列、内容一致、語彙・発音 各選択に本文根拠を一つ残す
27〜50分 第II問。内容一致、空所、要旨、語彙・発音 非公開本文は正規冊子と照合し、断定語を点検
50〜61分 第III・IV問。文法6問と空所5問 動詞型、前置詞、品詞を根拠にする
61〜73分 Writing V。2分構想、8分執筆、2分確認 目的、理由、一週間、完全な英文を満たす
73〜85分 Writing VI。観察、比較、含意、条件を一段落にする 図にない事実を断定しない
85〜90分 マーク、否定、複数選択、署名、主語・動詞を確認 空欄と条件違反をなくす

起こりやすい誤答と修正

誤答 原因 修正
物語の現在と三十数年前を混同 時制と場面転換を記録しない 庭、裁判所、回想を三列に分ける
Abdullahとの対立を退職原因と断定 対立と尊敬を一つの感情にする 本文が明示した因果と人物評価を分ける
AIが危険物を実際に合成したと読む 提案、発見、合成、公表を同じ動詞で処理 研究者とシステムの行為を分ける
発音問題を綴りだけで選ぶ 強勢音節を確認しない 強勢位置と母音を発音辞典で確認
メールで病状説明だけを書く 依頼目的と新期限がない ask whether、one week、submitを入れる
人口ピラミッドから将来を断定 観察と予測の区別がない could、if、mayで条件を明示

7日間の復習手順

当日:根拠を保存

選択肢の正誤だけでなく、人物、時点、主語、限定語、根拠行を記録します。解答公開終了年度なので独自解説を唯一の正答として暗記しません。

翌日:物語を再構成

語り手、Aritomo、Ah Cheong、Azizah、Abdullahの関係と、庭・裁判所・戦争記憶の三時点を見ずに説明します。

3日後:文法を書換え

六つの誤文を正しい英文へ直し、なぜ別の下線部ではないかを受動態、期間、動詞型、品詞で説明します。

4日後:メールを再作成

骨折を発熱や家族事情へ変え、同じ文章を名詞だけ置換せず、必要日数、提出可能日、証明方法を組み直します。

5日後:別図表で記述

別地域の人口ピラミッドを使い、観察、比較、条件付き含意を80〜110語で書きます。図にない因果を消します。

7日後:90分再演習

正規問題冊子を本番順に解き、記述開始時刻、空欄数、条件違反、根拠なしの選択が減ったかを初回と比較します。

独自10点セルフ採点

大学公式の採点基準ではなく、Writing V・VIの改善用です。各項目0〜2点で確認します。

観点 2点 1点 0点
条件 指定情報をすべて含む 一要素が弱い 目的を外す
根拠 図・状況と直接対応 一般論が多い 根拠なし
構成 主張、理由、結論が接続 一部に飛躍 羅列
構文 主節と従属節が成立 軽微な誤り 意味を取れない
語法・丁寧さ 場面に合う語法 やや不自然 失礼または条件違反

2025年度早稲田法学部英語のFAQ

公式解答は掲載されていますか。

早稲田大学の2025年度ページでは解答例の公表期間が終了しています。本記事の文法修正、要旨判断、英作文は独自解説です。

第II・IV問の本文が見えません。

公式PDFでは著作権上の理由で非掲載です。設問から本文を復元せず、2025年度を収録した正規問題冊子を併用してください。

英作文に語数指定はありますか。

公開問題では明示的な語数指定を確認できません。解答欄、完全な英文、指定情報を優先し、練習時は語数と時間を記録してください。

第I問は法律知識が必要ですか。

専門法律知識より、人物関係、時系列、含意、語彙を本文根拠から判断する力が中心です。

図表英作文で何を書けばよいですか。

最も明確な特徴を一つ示し、比較し、条件付きの含意を述べます。外部知識だけで図を置き去りにしないことが重要です。

長文の根拠を答案へ変える

物語、論説、文法、メール、図表記述を、同じ90分の中で解き直します。

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