擬似関係代名詞 as / than|接続詞なのに主語・目的語が欠ける|英文法Q&A

英文法Q&A 構造で解く|難関・関係詞
擬似関係代名詞 as / than
― 接続詞なのに主語・目的語が欠ける

as / than は接続詞ですが、後ろの節で主語や目的語が欠けると、関係代名詞のように働きます。such / the same / as を受ける as、比較級を受ける thanAs is often the case(よくあることだが)は文全体を受けます。

Q. Don't spend more money than is needed.than の後ろに主語がないのはなぜですか?
A. この than擬似関係代名詞だからです。as / than(古くは but)は接続詞ですが、後ろの節で主語・目的語が欠けるとき、関係代名詞の働きを兼ねます。more money than is needed=「必要とされるより多くのお金」で、is needed主語が欠けています。assuch / the same / as を伴うのが目印。such a person as is honest(正直であるような人)、the same bag as I lost(なくしたのと同じかばん)。とりわけ頻出なのが、文全体を先行詞にとる as――As is often the case (with him), he was late.(彼にはよくあることだが、遅刻した)、As is well known, …(よく知られているように)。関係詞は「共通要素で2文をつなぐ接着」で、連鎖関係詞that と whichと地続きです。

1. 結論 ― 節に欠落があれば関係代名詞の働き

判断基準

assuch / the same / as を伴う・文全体も可)と than(比較級の後)が、後ろの節で主語・目的語が欠けると擬似関係代名詞。as is often the case は文全体を受ける。

more money than is needed(is needed の主語が欠落=than が関係代名詞の働き)

2. as と than

伴う語・位置
as such / the same / as ~ such a man as is kind
as 文全体を先行詞に as is often the case
than 比較級の後 more than is needed

3. 例文で確認

EX 1|than(比較級・主語欠落)

There were more people at the event than I had expected.

そのイベントには、予想していたより多くの人がいた。

than I had expectedexpected目的語が欠落(「予想していたより」)。than が関係代名詞のように節をつなぎます。

EX 2|the same ~ as(同種)

She is wearing the same dress as I saw yesterday.

彼女は、私が昨日見たのと同じ(種類の)ドレスを着ている。

the same ~ as は「同種」。as I sawsaw の目的語が欠落。the same ~ that なら「同一物」を指します。

EX 3|as is often the case(文全体)

As is often the case with children, he soon got bored.

子どもにはよくあることだが、彼はすぐに飽きた。

as主節全体を先行詞に受ける頻出表現。As is well known / As you know も同じ仲間です。

4. つまずきやすい形

(1) as は such / the same / as を伴う

擬似関係代名詞の as は、先行詞側に such / the same / as ~ as を伴うのが目印。後ろの節で主語・目的語が欠けます。

(2) than は比較級とセット

more / -er … than + 節(欠落あり)more than is necessary(必要以上に)。単なる比較の than(節が完全)とは、欠落の有無で見分けます。

(3) the same ~ as と the same ~ that

the same ~ as同種(似た別物)、the same ~ that同一物(まさにそれ)。asthat で意味が変わります。

(4) 文全体を受ける as

as is often the case / as is usual / as is well known は、前後の文全体が先行詞。「〜のように・〜だが」と主節全体を受けます。

5. 原理とのつながり

擬似関係代名詞は、名前ほど特殊ではなく「関係代名詞=共通要素で2文をつなぐ接着」という原則の応用です。関係代名詞 who / which / that は、2つの文に共通する要素を代名詞化して前に出し、節をつなぎます(that と which)。as / than も、じつは同じことをしています。more money than is needed は、「お金が必要だ(money is needed)」という節と主節を、共通要素「お金(の量)」を受けて than がつないだもの――だから is needed の主語が欠ける。as も、such / the same(同種・同程度)という比較の枠を受けて節をつなぐので、後ろに欠落が生まれます。つまり、接続詞 as / than「比較・同種の共通要素」を受けるとき、関係代名詞と同じ「つなぐ+代用する」二役を果たすのです。文全体を受ける as is often the case は、その先行詞が「文の内容まるごと」に広がった形。連鎖関係詞で見た「複雑でも元の2文に戻す」発想と同じく、「どの共通要素を受けているか」を探す――それが、難関の as / than 節まで見通す土台です。

6. 次に読む

擬似関係代名詞を、「共通要素」から

「as / than がどの共通要素を受けているか」を探せば、欠落のある節も読めます。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。関係詞を接着の原理から捉え、東大レベルの英文を読み解く力を、指導します。全国どこからでも受講できます。

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