the last 名詞 to do の意味|最も〜しそうにない・決して〜しない|英文法Q&A
― 「最も〜しそうにない・決して〜しない」
He is the last person to tell a lie.(彼は決して嘘をつくような人ではない)。the last + 名詞 + to doは「最も〜しそうにない」。last を「順番が一番あと=一番ありえない」と捉えた、否定語を使わない否定です。
Q. He is the last person to tell a lie. は「最後に嘘をつく人」ですか?
A. 文字どおりの「最後の人」ではなく、「最も嘘をつきそうにない人=決して嘘をつかない人」という意味です。the last + 名詞 + to do(または関係詞節)で「最も〜しそうにない・決して〜しない」を表します。発想はこうです――「嘘をつく人を、可能性の高い順に並べる。その人が来るのは一番最後=実際にはまず該当しない」。だから「最もありえない=決して〜しない」になる。She would be the last person to betray you.(彼女は決してあなたを裏切らない)、That's the last thing I want to do.(それだけは絶対にしたくない)。ここで to do は不定詞の形容詞用法(名詞を「〜する」と修飾)。not / never を使わずに強い否定を表す点で、cannot ~ tooと同じ「否定語なしの否定」の仲間です。反対に the first ~ to do(最初に〜する)は肯定・順番どおりです。
1. 結論 ― 「一番あと=一番ありえない」
the last + 名詞 + to do(/ 関係詞節)=「最も〜しそうにない・決して〜しない」。last=「可能性の順で一番あと=まずありえない」。not / never を使わない否定。to do は形容詞用法。
2. last と first
| 形 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| the last ~ to do | 最も〜しそうにない | the last person to lie |
| the first ~ to do | 最初に〜する | the first person to arrive |
| to do | 不定詞・形容詞用法 | 名詞を修飾 |
3. 例文で確認
She is the last person to break her word.
彼女は決して約束を破るような人ではない。
「約束を破る人を並べたら一番最後」=最もありえない。人柄への強い信頼を、否定語なしで表します。
Hurting you is the last thing I want to do.
君を傷つけることだけは、絶対にしたくない。
the last thing I want to do=「最もしたくないこと」。to do の代わりに関係詞節(I want to do)でも表せます。
He was the first student to solve the problem.
彼はその問題を最初に解いた生徒だった。
the first ~ to do は順番どおりの肯定(最初に〜する)。last(最もありえない)とは意味が対照的です。
4. つまずきやすい形
(1) 「最後に〜する」と直訳しない
the last ~ to do は「最後に〜する」ではなく「最も〜しそうにない」。順位の最下位=可能性ゼロに近い、と捉えます。
(2) to do は形容詞用法
the last person to tell a lie の to tell は不定詞の形容詞用法(person を修飾)。不定詞の3用法の一つです。
(3) 関係詞節でも表せる
the last person who would tell a lie のように関係詞節でも同義。would(〜するとしたら)を伴うこともあります。
(4) 否定語を重ねない
the last 自体が否定を含むので、not / never は不要(準否定と同じ)。× He is not the last person to … と重ねると意味がねじれます。
5. 原理とのつながり
the last ~ to do は、暗記構文ではなく「順位の“最下位”で、強い否定を表す」というレトリックです。last の芯は「順番が一番あと」。ここで、「その動作をしそうな人を、可能性の高い順に並べる」と考えます。すると、the last person は「並べたら一番最後に来る=実際にはまず該当しない=可能性が最も低い」。この「順位の最下位」を「決して〜しない」という否定の意味に転じるのが、この構文のからくりです。not / never という否定語を一切使わず、「順位」というものさしだけで強い否定を作り出す――これは、cannot ~ too(上限を打ち消して際限なし)や準否定(ほぼゼロ)と同じ、「否定語に頼らない否定」の一族です。英語は、量(too / enough)・頻度(hardly)・順位(last)といったさまざまなものさしを使って、否定を柔らかく・強く表現します。そして to do が不定詞の形容詞用法(名詞に「これから〜する」とかかる/不定詞の3用法)である点も、構造を支える柱。否定を「どんなものさしで測っているか」で読む――それが、難関の修辞的な否定表現まで見通す土台です。
6. 次に読む
the last ~ to do を、「順位の否定」から
「順位の最下位=決して〜しない」――否定語なしの否定を、ものさしで読み解けます。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。修辞的な否定を構造から捉える力を、指導します。全国どこからでも受講できます。
