難関大 総合演習|構造を組み合わせて読み切る|難関大英語

難関大英語 構造で解く|総合演習
難関大 総合演習
― 構造を組み合わせて読み切る

難関トラックの技術を、複数の構造が重なった一文に当てます。関係詞・比較・倒置・省略・無生物主語が同居しても、骨格を先に取れば読み切れます。

難関大の一文が難しいのは、一つの構造が難しいからではなく、複数の構造が重なるからです。関係詞のかかり先、比較の欠所、倒置、省略、無生物主語――これらが同居します。しかし、どれも『英文の原理』と難関トラックで一つずつ扱ってきたもの。骨格を先に取り、変形を標準形に戻す手順は同じです。ここでは、それらを組み合わせて読み切ります。

1. 読む手順 ― どんな難文も同じ

原理 0(総合)

述語動詞を数えて骨格(S・V・O・C)を取り、修飾のかかり先を決め、変形(倒置・省略・比較・強調)を標準形に戻す。構造が確定してから、意味を組み立てる。複数の構造が重なっても、手順は変わらない。

迷ったら 参照
先行詞のかかり先 関係詞(欠所・数の一致)
than/as の後ろ 比較(欠所・倒置を戻す)
語順が変 倒置・強調(引き金を戻す)
長い主語 長い主語(核の名詞)
モノが主語 無生物主語(原因・手段に)

2. 構造を確定する5題

題 1(関係詞+比較)

The tools that once took years to master can now be learned in weeks, but the judgment needed to use them well takes just as long as it ever did.

The tools 〔that once took years to master〕 can … be learned in weeks, but the judgment 〔needed to use them well〕 takes just as long as it ever did.

関係詞(that)+過去分詞の後置修飾(needed)+原級比較(as long as it ever diddid = tookの代動詞)。骨格は The tools can be learned … but the judgment takes … long

かつて習得に何年もかかった道具は、今や数週間で身につけられる。だが、それをうまく使うのに必要な判断力は、昔と変わらず同じだけの時間を要する。

題 2(無生物主語+名詞構文)

The ease of publishing one's opinions online has done little to raise the quality of public debate.

The ease of publishing one's opinions online has done little to raise the quality of public debate.

名詞構文(The ease of publishing …=意見をオンラインで発表することの容易さ)+無生物主語。「〜が容易になっても、議論の質を高めることにはほとんど役立っていない」と読み替え(無生物主語)。

自分の意見をオンラインで発表することが容易になっても、公の議論の質を高めることにはほとんど役立っていない。

題 3(倒置+仮定法)

Only when a theory makes predictions that could, in principle, prove it wrong does it become genuinely scientific.

Only when a theory makes predictions 〔that could … prove it wrong〕 does it become genuinely scientific.

Only when … の文頭倒置(does it become倒置)+関係詞(that could prove it wrong)。「〜する予測を立てて初めて、理論は本当に科学的になる」。

原理的にそれを誤りだと示しうる予測を立てて初めて、理論は本当に科学的になる。

題 4(no more … than+関係詞)

A society that suppresses dissent is no more stable than a bridge that hides its cracks.

A society 〔that suppresses dissent〕 is no more stable than a bridge 〔that hides its cracks〕.

no more … than(両方否定・比較)+関係詞2つ。「ひびを隠す橋が安定でないのと同様に、異論を抑圧する社会も安定ではない」。

ひび割れを隠す橋が安定していないのと同じように、異論を抑圧する社会も安定してはいない。

題 5(総合)

What makes expertise so hard to transfer is not that experts know more facts, but that they have, through years of practice, developed an intuition for which facts matter — an intuition they often cannot put into words.

〔What makes expertise so hard to transfer〕 is not 〔that experts know more facts〕, but 〔that they have … developed an intuition 〔for which facts matter〕〕an intuition 〔(that) they often cannot put into words〕.

What 名詞節(主語)+is not A but B(that節2つ)+無生物主語(What makes …)+挿入(through years of practice)+前置詞+関係詞(for which)+同格の言い換え(ダッシュ)。骨格は What … is not A but B骨格を先に取り、挿入を外すと読めます。

専門知の伝達をこれほど難しくしているのは、専門家がより多くの事実を知っているということではなく、長年の実践を通じて、どの事実が重要かを見抜く直観を培ってきたということだ――しばしば言葉にできない直観を。

3. 自分で読む5題

手順に沿って構造を確定し、和訳してから開いてください。

(1) Rarely does a single experiment settle a scientific debate, and this one was no exception.

解答・解説を見る

準否定 Rarely の文頭倒置(does … settle)。this onethis experiment。「単一の実験が科学的論争に決着をつけることはめったになく、これも例外ではなかった」。

単一の実験が科学的論争に決着をつけることはめったになく、これも例外ではなかった。

(2) The more confident people are in their memories, the less accurate those memories often turn out to be.

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The 比較級, the 比較級(比例・第27講)。those memories が指すのは前半の their memories。「人が自分の記憶に自信を持っているほど、その記憶はしばしば不正確だと判明する」。

人が自分の記憶に自信を持っているほど、その記憶はしばしば、実は不正確だと判明する。

(3) Had the risks been communicated as clearly as they were later, in hindsight, said to have been, the outcome might have differed.

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仮定法の if 省略倒置(Had the risks been communicated仮定法)+原級比較+挿入(in hindsight)。「もしリスクが、後になって振り返って言われたのと同じくらい明確に伝えられていたら、結果は違っていたかもしれない」。

もしリスクが、後から振り返って伝えられていたと言われるのと同じくらい明確に伝えられていたなら、結果は違っていたかもしれない。

(4) Not until researchers began to share their failures as openly as their successes did the field start to progress.

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Not until … の倒置(did the field start)+原級比較(as openly as their successesfailuressuccesses を同じ資格で)。「研究者が失敗を成功と同じくらい率直に共有し始めて初めて、その分野は進歩し始めた」。

研究者が失敗を成功と同じくらい率直に共有し始めて初めて、その分野は進歩し始めた。

(5) That we can describe a phenomenon precisely does not mean that we understand it, however much the precision may tempt us to think we do.

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文頭の That 節=主語(that の識別)+however much …(譲歩)+we dowe understand it(代動詞・省略)。「ある現象を正確に記述できることは、それを理解していることを意味しない――たとえその正確さが、理解していると思わせたくなるほどであっても」。

ある現象を正確に記述できることは、それを理解していることを意味しない。たとえその正確さが、理解していると思い込ませたくなるほどのものであっても。

4. おわりに ― 難関大こそ、構造が効く

難関大の英文は、複数の構造が重なって見た目が複雑になります。しかし、一つずつ手順を踏めば、どれも標準形に戻せます。骨格を先に取り、修飾のかかり先を決め、変形を戻す――『英文の原理』全40講と、この難関トラックで扱ってきたのは、この一貫した読み方です。あとは、実際の入試問題で使い込むだけ。次のステップは、大学別・年度別の解答解説で、この読み方を実戦に当てることです。

5. 次に読む

構造の読み方を、志望校の合格答案に

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