難関大の関係詞|かかり先で差がつく|難関大英語
― かかり先で差がつく
関係詞は、先行詞を取り違えると文全体が崩れます。難関大は、先行詞をわざと離す・連鎖させる。欠所と先行詞の対応をたどれば、正しいかかり先が決まります。
関係詞そのものは難しくありません。難関大が難しくするのは、先行詞をわざと遠ざけたり、関係詞節を入れ子にしたりする点です。先行詞を1語ずれて取ると、和訳も内容説明も崩れます。無料講座『英文の原理』第13講(先行詞と欠所の対応)を土台に、難関大で差がつくかかり先の見抜き方を整理します。
1. 原理 ― 欠所が先行詞を決める
関係代名詞の後ろは不完全(欠所がある)。その欠所に入る名詞が先行詞。だから、先行詞は「意味が合いそうな名詞」ではなく、欠所に戻して文が成り立つ名詞で決まる。
先行詞を探すとき、多くの人は「関係詞の直前の名詞」や「意味が合いそうな名詞」を選びます。しかし正しい決め手は欠所です。関係詞節の中で欠けている位置(主語か目的語か)に、どの名詞を戻すと文が成り立つか。それが先行詞です。
2. 難関大の仕掛け ― 先行詞を離す・連鎖させる
| 仕掛け | 中身 |
|---|---|
| 先行詞を離す | 先行詞と関係詞の間に前置詞句・別の名詞が入り、直前の名詞が先行詞に見える |
| 連鎖関係詞 | 関係詞節の中に S think / say / believe が挟まる(the man who I think is honest) |
| 前置詞+関係代名詞 | in which / with which で欠所が消えて見える(第14講) |
| whose | 所有格。whose + 名詞 が節の中で主語・目的語になる |
3. 例文の解析
The report on the experiments that were conducted last year has finally been published.
- 欠所
- that were conducted は主語が欠所。were(複数)に対応するのは the experiments(複数)
- 先行詞
- the experiments(直前だが、the report ではない)。動詞の数が決め手
昨年行われた実験に関するその報告書が、ついに公表された。
that were の were(複数)は the report(単数)と一致しません。数の一致で先行詞が決まる好例です。主節の動詞は has been published。
She is the kind of leader who everyone believes will keep her promises.
- 連鎖
- everyone believes が挿入。who … will keep の主語が欠所=who
- 読み方
- 「みなが〜だと信じている(ような)リーダー」。everyone believes をいったん外すと who will keep her promises が見える
彼女は、約束を守るとみなが信じているようなタイプのリーダーだ。
who の直後に everyone believes(S+V)が挟まる連鎖関係詞。挿入を外すと、who が will keep の主語だと分かります。
The precision with which the instrument measures temperature makes it ideal for research.
- with which
- =with the precision。関係詞節は完全に見えるが、with which が副詞的に埋めている(第14講)
- 先行詞
- The precision。無生物主語+make O C
その機器が温度を測定する精度の高さが、それを研究に理想的なものにしている。
Scientists are studying a species of coral whose survival depends on a single kind of algae.
- whose survival
- whose は所有格。whose survival(その生存)が節の中の主語。先行詞は a species of coral
科学者たちは、その生存が1種類の藻類だけに依存しているサンゴの一種を研究している。
4. つまずきやすい形
(1) 直前の名詞に飛びつかない
関係詞の直前が先行詞とはかぎりません(EX 1)。欠所に戻して成り立つ名詞、動詞の数と一致する名詞を選びます。前置詞句を挟んで先行詞が離れている形が頻出です。
(2) 連鎖関係詞は S+V を外す
who I think / which they say / that we believe のように、関係詞の直後に〈S+V〉が挟まったら連鎖関係詞。その〈S+V〉をいったん外すと、関係詞が節の主語だと見えます(EX 2)。
(3) 前置詞+関係代名詞は欠所が埋まって見える
in which / with which / for which は、関係詞節が完全に見えます。これは前置詞+関係代名詞が副詞の働きで欠所を埋めているから(第14講)。the way in which … = how …。
(4) which が前の文全体を指すことがある
非制限用法の which は、前の名詞だけでなく前の節・文全体を先行詞にできます(第15講)。He said nothing, which surprised us.(彼が何も言わなかったこと、それが驚きだった)。
5. 入試での効き
難関大の和訳・内容説明では、先行詞のかかり先がそのまま配点になります。先行詞を1語ずらすと、訳の意味が変わり、構造点を落とします。欠所を見つけ、数の一致で先行詞を確定し、連鎖なら挿入を外す――この手順で、複雑な関係詞も崩れません。
とくに京大・阪大型の長い和訳(京大・阪大の和訳)では、関係詞のかかり先を訳文の語順で示すことが求められます。実際の年度の英文でこの見抜き方がどう効くかは、大学別の解答解説で確認してください。
6. 確認問題
各文の関係詞の①先行詞 ②根拠(欠所・数の一致)を言えるようにしてから開いてください。
(1) The list of names that was posted on the board contained several errors.
解答・解説を見る
先行詞は The list(単数)。that was posted の was(単数)に一致するのは The list。直前の names(複数)ではない。「掲示板に貼り出された名前のリスト」。数の一致が決め手。
掲示板に貼り出されたその名簿には、いくつかの誤りがあった。
(2) He proposed a solution which he was certain would satisfy everyone.
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連鎖関係詞。he was certain が挿入。which … would satisfy の主語が欠所=which(先行詞 a solution)。挿入を外すと a solution which would satisfy everyone。「みなを満足させると彼が確信していた解決策」。
彼は、みなを満足させると確信していた解決策を提案した。
(3) This is the principle on which the entire argument rests.
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前置詞+関係代名詞。on which=on the principle。the argument rests on the principle の on the principle が前に出た形(第14講)。先行詞は the principle。「その議論全体が拠って立つ原理」。
これが、その議論全体が拠って立つ原理である。
7. 次に読む
関係詞のかかり先を、欠所から確定する
先行詞は意味ではなく、欠所と数の一致で決まります。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。難関大が仕掛ける「離れた先行詞・連鎖関係詞」を、構造から確実に見抜く力を、添削で鍛えます。全国どこからでも受講できます。
