2024年度 名古屋大学 英語|解答・和訳・SVOCの独自解説

NAGOYA UNIVERSITY ENGLISH 2024
2024年度 名古屋大学英語を公式解答から精読する

ロナー・クレーター、親切行動、月面着陸と未来、錯視を4大問別に独自解説

2024年度名古屋大学前期英語は、学術長文2題、祖父と孫の対話、錯視図形を説明する英作文で構成されました。地質学と神話学の視点を分ける力、行動科学の実験を比較として捉える力、会話の慣用表現を文脈で判断する力、図形を見ていない相手へ30〜50語で説明する力が連続して問われています。大学公式の問題14ページと出題意図・正解例5ページを照合し、公式情報と日本英語塾の独自答案を区別して解説します。

著作権と公開範囲:名古屋大学公式問題PDFでは、著作権者の利用許諾を得ていない第I・II問の長文本文が非表示です。本記事はその本文を復元・転載せず、公開設問、出題意図、正解例を基に解法を説明します。第I・II問を本文と照合して演習する場合は、2024年度を収録した正規の過去問題集を用意してください。第III問の対話も必要な表現だけを取り上げ、全文は再掲しません。

2024年度名大英語の構成と検索意図

名古屋大学の公式出題意図は、英語で書かれた学術誌・書籍を正確に理解し、内容から推論し、思考や意見を英語で表す力を測ると説明しています。記号式問題でも、単語だけを照合するのでなく、段落の主題、具体例の役割、話者の態度を捉える必要があります。

大問 年度固有の題材 中心となる答案処理
I インドのロナー・クレーターを地質学と神話学から捉える 主題、段落挿入、語句選択、25〜35字説明、和訳
II 小さな親切が与え手と受け手へ及ぼす効果 25〜35字の具体例、実験比較の和訳、親切の波及現象
III 月面着陸、歴史記述、技術発展をめぐる祖父と孫の対話 慣用表現、内容一致、語彙補充、20〜30語意見英作文
IV ミュラー=リヤー錯視 図の客観的描写30〜50語、知覚への含意30〜50語
正答の扱い:記号式正答と大学PDF掲載の正解例は公式情報です。以下の短い練習英文、和訳、SVOC、独自英作文、時間配分、採点表は日本英語塾が復習用に作成したもので、大学公式の配点・唯一の模範解答ではありません。

第I問|ロナー・クレーターを自然と物語の二層で読む

第I問は、インドにある隕石衝突跡ロナー・クレーターを、地質学的な形成過程だけでなく、人々が神話や宗教を通じてどう理解してきたかという文化史からも扱います。公式正答は、問1がC、問2の[I]〜[IV]がE・F・C・G、問3が「あ」C・「い」A・「う」B・「え」E、問4が①H・②F・③G・④A・⑤Eです。

問1の主題は、クレーター形成の自然史と、人間による知覚・理解の文化史を並べる選択肢です。塩湖の地質的重要性だけでは本文後半の神話を包めず、景観の美しさだけでも学術論文の射程を狭めます。主題選択では、各段落を最も広く覆う上位概念を選び、魅力的な一段落だけを言い換えた選択肢を外します。

独自練習文

Geologists interpret the crater through its physical materials, whereas mythology explains the same landscape through stories that communities have passed down.

地質学者はその物質的な構成を通してクレーターを解釈するのに対し、神話は地域社会が語り継いできた物語を通して同じ景観を説明する。

第1節
Geologists(S)/ interpret(V)/ the crater(O)/ through its physical materials(M)。interpretは目的語を直接取る他動詞で、through句は解釈の手段を示します。
対比節
whereas mythology(S)/ explains(V)/ the same landscape(O)/ through stories(M)。whereasは二つの理解方法を対比し、単なる時間の「一方で」ではありません。
関係節
that communities(S)/ have passed down(V)がstoriesを修飾します。pass downは「後世へ伝える」という他動詞句で、目的語thatはstoriesを受けます。
修飾
physicalはmaterialsを、the sameはlandscapeを限定します。二つのthrough句を対応させると、自然物と物語という証拠の違いが見えます。

問2の段落挿入を因果と抽象度で判断する

公式配置E・F・C・Gは、地質現象の時間規模、クレーターの具体的な形状・数値、寺院という物質文化、地質現象に重なる神話的意味という順に文章の論点を接続します。固有名詞が出たから近くへ置くのではなく、前文の抽象論を次の文が具体化するのか、次段落へのまとめになるのかを確認します。Gは地質と神話を一文で統合するため、両者を論じた後の橋渡しに適します。

25〜35字説明は主体・力・結果を残す

問5の公式正解例は、ビシュヌ神が神聖な力で悪魔に勝利した壊滅的出来事によって湖ができた、という神話上の因果を33字でまとめます。「隕石が落ちたから」と地質学の説明へ置き換えると、下線部が属する神話の視点を失います。字数答案では、主体「ビシュヌ神」、手段「神聖な力」、出来事「悪魔への勝利」を優先し、装飾的な地名説明を削ります。

問6の公式訳は、地質学が自然の物質や形状を通して理解されるのに対し、神話学は物語の文学的解釈に基づく、という対比です。be based onを「土台の上にある」と直訳せず「〜に基づく」とし、whereasやwhileに相当する対比を訳文でも明示します。片方だけ能動態へ変える場合も、二分野の理解根拠が対称になるようにします。

第II問|親切の効果を予測と実感の差として捉える

第II問は、親切をする側が受け手の喜びを過小評価しがちであること、小さな行為が受け手の行動にも波及し得ることを行動科学の実験から論じます。公式正答は問2が「あ」I・「い」B・「う」D・「え」J・「お」F、問4がCです。問1・3・5・6には日本語の正解例があります。

問1は本文中の具体例を25〜35字で説明します。公式例は、寒いスケート場で見知らぬ人へ温かい飲み物を渡す、見返りなくコーヒーを買う、理由なく友人や家族へメッセージを書く、という小さな行為です。共通するのは高価な贈り物ではなく、受け手への配慮が伝わる日常的な行動です。本文外の自分の体験を書かず、指定された例を主体と行為に圧縮します。

独自練習文 A

In each experiment, the researchers compared the giver's prediction of the recipient's feelings with the recipient's actual response.

各実験で、研究者は、受け手の気持ちについて与え手がした予測を、受け手の実際の反応と比較した。

主節
the researchers(S)/ compared(V)/ the giver's prediction(O)/ with the recipient's actual response(M)。compare A with Bで予測Aと実際Bを対照します。
修飾
of the recipient's feelingsはpredictionの内容を限定します。giver'sとrecipient'sを取り違えると、誰の予測と誰の実感を比較した実験かが反転します。
動詞
compareは他動詞でAを直接取り、比較相手をwithで導きます。respondは自動詞になり得ますが、ここでは名詞responseを使っています。
時制
実施済みの実験を述べるためcomparedは過去形です。論文の一般的結論を書く文では現在形になることもあります。
独自練習文 B

People may miss opportunities to act kindly because they underestimate how much emotional warmth a small gesture can create.

人は、小さな行為がどれほど大きな心の温かさを生み出せるかを過小評価するため、親切に行動する機会を逃すことがある。

主節
People(S)/ may miss(V)/ opportunities(O)/ to act kindly(M)。missは他動詞。to actはopportunitiesを後ろから説明し、actは自動詞、kindlyは様態の副詞です。
理由節
because they(S)/ underestimate(V)/ how much ...(O)。underestimateは他動詞で、目的語は間接疑問節全体です。
how節
a small gesture(S)/ can create(V)/ how much emotional warmth(O)。疑問語句が目的語として前へ出ています。
因果
「温かさに気づかない」ことと「親切が減る」ことをbecauseで接続します。可能性の結論なのでmayを残し、必ず妨げると断定しません。

問6の「親切の波及」を35字へ収める

公式正解例は、親切にされた人の方が、そうでない人より別の相手へ親切になる現象を35字で示します。単に「親切は広がる」と書くと、比較対象と受け手から次の人への移動が見えません。「親切にされた人」「他人にも親切になる」の二要素を残し、研究が示した連鎖として説明します。

問4の正答Cは、親切の与え手が見知らぬ受け手への肯定的影響を過小評価したという文です。本文一致では、行為者が驚かなかった、受け手が感謝をためらった、という似た心理描写へ流されず、実験が比較したpredictionとactual feelingの差へ戻ります。

第III問|月面着陸を語る祖父と孫の対話

第III問は、歴史記述の課題に取り組む孫Missyが祖父Gregへ話を聞き、1969年の月面着陸、当時のテレビ中継、火星探査、AI、未来への期待と不安へ話題が展開する対話です。公式正答は問1 D、問2 C、問3 B、問4 A・B、問5が①F・②G・③B・④Eです。

It's hardly a mystery. は「ほとんど謎ではない」、つまり文脈上「理由は明らかだ」。I haven't been around so long. は場所に不在だったのではなく、「まだそれほど長く生きていない」から記憶に残る歴史的出来事が少ないという意味です。慣用表現は辞書の第一義を当てず、直後の理由や話者の年齢へ接続します。

独自答案・26語

I am cautiously optimistic because renewable energy is becoming cheaper and smarter systems can reduce waste. However, society must ensure that these benefits are shared fairly.

私は慎重ながら将来を楽観している。再生可能エネルギーが安価になり、より賢いシステムが無駄を減らせるからだ。ただし、社会はその恩恵が公平に共有されるようにしなければならない。

26 words(句読点を数えない)
立場
I(S)/ am(V)/ cautiously optimistic(C)。optimisticかpessimisticかを最初に明示します。cautiouslyはoptimisticを修飾し、後半の留保と整合します。
理由
because節ではrenewable energy(S)/ is becoming(V)/ cheaper(C)とsmarter systems(S)/ can reduce(V)/ waste(O)をandで並列します。
留保
society(S)/ must ensure(V)/ that節(O)。that these benefits are shared fairlyは受動態で、技術の恩恵を誰が共有するかを問題にします。
動詞
becomeは連結動詞、reduceとensureは他動詞、shareも他動詞ですが答案ではare sharedと受動態です。

語数はI1 am2 cautiously3 optimistic4 because5 renewable6 energy7 is8 becoming9 cheaper10 and11 smarter12 systems13 can14 reduce15 waste16. However17 society18 must19 ensure20 that21 these22 benefits23 are24 shared25 fairly26. 指定の20〜30語に入り、賛否、理由、留保が一続きになっています。

会話問題は「誰の発言か」を固定する

問4の内容一致は、Gregが人生で印象深い歴史的出来事を容易に挙げたことと、Missyが火星について人類は多くを学んだと捉えていることです。Gregは月面着陸を全体として失望したとは述べず、肯定的な出来事として自分を楽観的にしたと振り返ります。選択肢の主語、評価、確実性を三列に分け、対話中の発言者へ戻します。

語彙補充ではrecent invention、thorough understanding、catastrophic war、personal relationsという自然な結び付きを確認します。単語の日本語訳だけでなく、名詞との共起を使えば選択肢を安定して絞れます。特にpersonalは「個人的な」と機械的に訳すより、人と人との関係という文脈で「対人関係の」と調整します。

第IV問|ミュラー=リヤー錯視を30〜50語で説明する

第IV問の図には、同じ長さの水平線が上下に一本ずつあり、上は両端の斜線が外へ、下は内へ向いています。問1は図を見ていない人へ外観を30〜50語で描写し、問2はこの錯視が人の知覚について何を示すかを30〜50語で説明します。両方とも句読点を語数へ含めず、答案末尾に語数を記します。

問1|観察事実だけを32語で描く

独自答案・32語

The diagram contains two equal horizontal lines. Outward-pointing fins are attached to the ends of the upper line, while inward-pointing fins surround the lower line, causing the upper one to look longer.

図には同じ長さの水平線が二本ある。外向きの羽根状の斜線が上の線の両端に付き、内向きの斜線が下の線を囲むため、上の線の方が長く見える。

32 words(ハイフン語を1語、句読点を数えない)
第1文
The diagram(S)/ contains(V)/ two equal horizontal lines(O)。containsは他動詞。equalとhorizontalはlinesを修飾し、実測上同じ長さという前提を先に置きます。
受動態
Outward-pointing fins(S)/ are attached(V)/ to the ends(M)。attach A to Bの受動態です。of the upper lineはendsを限定します。
対比
while inward-pointing fins(S)/ surround(V)/ the lower line(O)。whileで上下の斜線方向を対照させます。surroundは他動詞です。
結果
causing the upper one to look longerは前の配置が生む見え方。cause O to doのOがthe upper one、lookは連結動詞でlongerが補語です。

問2|測定値と知覚判断の差を35語で説明する

独自答案・35語

The illusion shows that seeing is an interpretation rather than a direct measurement. Although the lines have identical lengths, the direction of the surrounding fins changes how the brain judges the distance between their endpoints.

この錯視は、見ることが直接的な測定ではなく解釈であると示す。二本の線は同じ長さだが、周囲の斜線の向きによって、両端間の距離を脳がどう判断するかが変わる。

35 words(句読点を数えない)
内容節
The illusion(S)/ shows(V)/ that節(O)。that節内はseeing(S)/ is(V)/ an interpretation(C)。rather than以下が直接測定との対比です。
譲歩節
Although the lines(S)/ have(V)/ identical lengths(O)。客観的長さが同じという反証条件を先に認めます。
主節
the direction(S)/ changes(V)/ how節(O)。主語の中心は単数directionなのでchanges。直前の複数finsに引かれてchangeにしません。
how節
the brain(S)/ judges(V)/ the distance(O)/ between their endpoints(M)。howは判断の仕方を表し、節全体がchangesの目的語です。

公式正解例も、問1では二本の等しい水平線、両端のV字形、外向きと内向き、見かけの長さを説明し、問2では視覚的手掛かりが現実の知覚へ影響し、見えるものが客観的現実と一致しない場合があると論じます。丸暗記するのでなく、問1は観察、問2は解釈という役割の違いを保つことが重要です。

時間配分は4題の処理量から比率化する

本記事では、公式資料で確認できない試験時間や大問別配点を断定しません。受験年度の募集要項と問題冊子に記載された条件を優先してください。練習では総時間の10%を見直しに確保し、残りを第I問28%、第II問27%、第III問22%、第IV問23%ほどに分けます。第IV問を最後まで白紙にしないよう、開始時に二題の30〜50語指定を囲みます。

段階 すること 打ち切り基準
全体確認 記述字数、英作文語数、複数選択の数を先に確認 3分以内に条件へ印を付ける
長文 段落ごとに自然、文化、予測、実感など一語で役割を記録 未知語一つで止まらず設問根拠へ戻る
会話 話者ごとに事実・評価・未来予測を分ける 選択肢の主語を発言者へ戻して判定
英作文 条件、主張、理由、語数の順で確認 下限到達後は新しい論点を増やさない
見直し 字数、語数、単複、主語と動詞、解答数を確認 全面改稿より形式違反の除去を優先

2024年度で起こりやすい8つの誤答

1. 第I問の主題を地質だけに限定する:自然史と人間の文化的理解の両方を覆う選択肢を選びます。
2. 神話上の湖の成立を隕石衝突へ直す:設問箇所が採る視点を維持し、地質学の説明と混ぜません。
3. 親切の受け手と与え手を逆にする:予測するgiverと実際に感じるrecipientを分けます。
4. 親切の波及を「気分が良くなる」だけにする:受け手が次の他者へ親切になる行動まで書きます。
5. hardlyを「難しく」と訳す:hardly a mysteryは「ほとんど謎ではない」、つまり明白です。
6. 第III問で賛否だけを書いて理由を落とす:20〜30語でもbecause以下の具体的根拠を一つ置きます。
7. 第IV問(1)で知覚理論だけを書く:問1は図を見ていない人への外観説明です。
8. 斜線の向きと見える長さを反転する:上は外向きで長く、下は内向きで短く見える配置を図で再確認します。

英作文を10点で自己採点する

次の表は名古屋大学公式の採点基準ではなく、復習用の独自チェック表です。各項目を0〜2点、合計10点で評価します。

観点 2点 1点 0点
設問対応 未来への立場・図の外観・錯視の含意へ直接回答 一部が曖昧 別の問いに回答
条件 全て指定語数内で末尾に語数を記載 表示または条件が弱い 範囲外
論理 主張と理由、観察と解釈が明確 関係を推測できる 根拠がない
文法 意味を妨げる誤りがない 軽微な誤り 主語・動詞関係が崩れる
語彙 方向・比較・知覚を具体的に表現 反復や曖昧語がある 図の状態を特定できない

演習後7日間の復習手順

当日 失点を語彙不足、段落関係、話者誤認、条件違反、時間切れへ分類する。
翌日 第I問の自然史と文化史、第II問の予測と実感を二列表にする。
3日後 独自例文のSVOC、従属節、動詞の自他、修飾先を白紙から再現する。
4日後 第III問を楽観・悲観の反対側から20〜30語で書き直す。
5日後 別の簡単な図形を30〜50語で客観描写し、解釈文を混ぜていないか確認する。
7日後 間違えた設問だけ時間を測って再答案化し、10点表で8点以上か確認する。

動詞の型を年度横断で持ち運ぶ

interpret O、explain O、pass O down、compare A with B、miss O、act、underestimate O、become C、reduce O、ensure that節、attach A to B、surround O、cause O to do、look C、show that節、judge Oを一枚へ整理します。日本語訳だけでなく、目的語・補語・前置詞の有無を記録すると、長文和訳と自由英作文の両方へ使えます。

2024年度名大英語のよくある質問

大学公式PDFだけで第I・II問を全文演習できますか。

できません。第三者著作物の本文は著作権上非表示です。正規の過去問題集と公式正答を組み合わせてください。

第III問の英作文は何語ですか。

2024年度の設問は20〜30語で、句読点を語数に含めず、答案末尾に語数を記すよう求めています。

第IV問の二題は同じ内容を書けばよいですか。

役割が異なります。問1は図の外観、問2は錯視が人の知覚について示すことを、それぞれ30〜50語で書きます。

公式正解例と同じ表現が必要ですか。

公式資料は正解例として提示しています。本記事では条件と論理を満たす別の独自答案を示し、唯一の英文とは断定しません。

学部別に英語問題は違いますか。

2024年度一般選抜前期の英語は、公式ページで一つの「外国語・英語」問題として公開されています。存在しない学部別英語ページには分けていません。

名古屋大学公式の一次資料

参照日:2026年8月7日。名古屋大学の方針に従い出所を明示し、第三者著作物を転載していません。本記事は問題全文の再配布ではなく、設問要約、必要最小限の短い表現、独自答案・独自解説で構成しています。

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