無生物主語の考え方|物を主語に立て人を目的語にする|英文法Q&A

英文法Q&A 構造で解く|難関・東大レベル
無生物主語の考え方
― 物事を主語に立て、人を目的語にする

英語は「雨・写真・道」など物事を主語にして、人を目的語に置くのが得意です。The rain made us stay home.(雨で家にいた)。直訳せず、主語を「原因・手段・条件」の副詞に、目的語の人を主語のように訳すと自然になります。

Q. What brought you here? のような「物が主語」の文は、どう理解すればよいですか?
A. 英語は出来事・モノを動作主(主語)に立てられる言語です。日本語は人を主語にしがちなので、直訳すると不自然になります。コツは、無生物の主語を「〜すると/〜のおかげで/〜のせいで」という副詞的な意味に、目的語の人を主語のように組み替えること。What brought you here? は直訳「何があなたをここへ連れてきたのか」より、「どうしてここに来たの?」。文の骨組みは S+V+OS+V+O+to do ――つまり第5文型使役の箱に、主語として無生物が入るだけ。構造は同じで、訳し方だけを変えると考えると見通せます。

1. 結論 ― 主語を副詞に、目的語を主語に

判断基準

無生物が主語のときは、主語=原因・手段・条件(〜すると/〜のおかげで/〜のせいで)目的語の人=主語のように訳す。文型(SVO / SVOC / SVO to do)は変えず、訳の視点だけを組み替える。

The news made her happy.(直訳:知らせが彼女を幸せにした → 自然:その知らせで彼女は喜んだ)

2. よく使う型

意味
make / force O (to) do 〜させる(強制) The rain made us stop.
enable / allow O to do 〜できるようにする enable you to study
prevent / keep O from -ing 〜を妨げる prevent us from going
remind O of / take O to 思い出させる/連れて行く reminds me of home

3. 例文で確認

EX 1|make(原因で〜させる)

The heavy rain made us cancel the picnic.

激しい雨のせいで、私たちはピクニックを中止した。

直訳「激しい雨が私たちにピクニックを中止させた」。主語 the heavy rain「〜のせいで」と副詞的に、us を主語のように訳します。

EX 2|enable(〜できるようにする)

This scholarship enabled her to study abroad.

この奨学金のおかげで、彼女は留学できた。

enable O to do=「Oが〜できるようにする」。主語を「〜のおかげで」と訳すと自然。allow O to do も同様です。

EX 3|prevent … from -ing(妨げる)

A traffic jam prevented us from arriving on time.

渋滞のせいで、私たちは時間どおりに着けなかった。

prevent / keep / stop O from -ing=「Oが〜するのを妨げる」。主語を「〜のせいで…できない」と否定的に訳すと決まります。

4. つまずきやすい形

(1) 主語を「原因・手段・条件」に訳す

無生物主語は、そのまま「〜は」と訳さないThis road takes you to the sea.=「この道を行けば海に出る」。主語を副詞的に読み替えます。

(2) 動詞で「原形」か「to do」かが変わる

使役 make O do原形使役)。force / cause / enable / allow O to doto不定詞。同じ「〜させる」でも形が違います。

(3) 妨げは from -ing

prevent / keep / stop / prohibit O from -ing。「〜から遠ざける」イメージで from をとります。× prevent O to do は誤り。

(4) cost / remind / show などの語法

cost O 物(Oに〜を失わせる)、remind O of ~(Oに〜を思い出させる)、The sign says …(掲示に〜と書いてある)。無生物主語と相性のよい動詞です。

5. 原理とのつながり

無生物主語は、特殊な構文ではありません。芯にあるのは「英語は、出来事・モノを動作の主(主語)に立てられる言語だ」という発想の違いです。日本語は人を中心に「(私は)雨だから中止した」と語りますが、英語は原因そのものを主語に据えて The rain made us cancel … と言える。だから、文の骨組みSVOSVOC第5文型)、SVO to do のまま――変わるのは「主語の席に何が座るか」だけ。読むときは、主語の無生物を「原因・手段・条件」の副詞に、目的語の人を主語に組み替えれば、自然な日本語になります。この視点を持つと、make / enable / prevent / remind / cost といった動詞が一つの家族に見えてきます。構文を丸暗記するのではなく、「主語に無生物を置く」という一つの発想で束ねる――それが、東大レベルの英文まで見通す土台です。

6. 次に読む

無生物主語を、発想の違いから

英語は物事を主語に立てられる言語――この一点で難関英文が見通せます。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。構文を丸暗記でなく発想から捉え、東大レベルの英文まで自然に読み解く力を、指導します。全国どこからでも受講できます。

体験授業のご案内
東大英語の読み方を見る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です