部分否定と全否定の違い|not allは「すべてが〜ではない」|英文法Q&A
― not が「全部」を打ち消すと一部が残る
Not all birds can fly.=「すべての鳥が飛べるわけではない」。all / every / always / both など「全部」を表す語に not が付くと部分否定(一部は違う)。一方 no / none / never は全否定(ゼロ)です。
Q. Not all ~ は「すべて〜ない」ですか、「すべてが〜なわけではない」ですか?
A. 後者、部分否定「すべてが〜なわけではない(一部は違う)」です。カギは、not が何を打ち消しているか。all / every / both / always / entirely / necessarily のような「100%」を表す語を not が否定すると、「100%ではない=一部は残る」という部分否定になります。Not all birds can fly.=「鳥がみな飛べるわけではない(飛べない鳥もいる)」。これに対し、no / none / neither / never / nobody は「0%」を直接指す全否定(No birds can fly here.=一羽も飛べない)。同じ否定でも、「全部」を否定するのか「ゼロ」を言うのかで意味が正反対になります。否定の強さはno と notとあわせて整理できます。
1. 結論 ― 「全部」を否定=部分否定
not + all / every / both / always / entirely / necessarily=部分否定(すべてが〜なわけではない)。no / none / neither / never=全否定(まったく〜ない)。not が「全部を表す語」を打ち消せば部分否定。
2. 部分否定と全否定
| 種類 | 語 | 意味 |
|---|---|---|
| 部分否定 | not all / not every | すべてが〜ではない |
| 部分否定 | not always / not necessarily | 必ずしも〜ない |
| 全否定 | no / none / never | まったく〜ない(ゼロ) |
3. 例文で確認
Not all the students passed the exam.
その生徒全員が試験に合格したわけではない。
not + all=「全員が合格したわけではない」。一部は不合格という含み。全員不合格(全否定)ではありません。
Expensive things are not always the best.
高価なものが必ずしも最良とは限らない。
not + always=「いつも〜とは限らない」。not necessarily(必ずしも)も同じ部分否定です。
None of the answers were correct.
答えはどれも正しくなかった。
none=「どれも〜ない(ゼロ)」の全否定。not all(一部は正しい)とは意味が正反対です。
4. つまずきやすい形
(1) not +「全部」の語は部分否定
all / every / both / always / entirely に not が付いたら部分否定。「全部が〜なわけではない」で、一部は肯定が残ります。
(2) no / none / neither は全否定
no / none / neither / never はゼロを表す全否定。Neither answer is right.=「どちらの答えも正しくない」。both / either / neither と整理します。
(3) both の否定は「両方とも〜ではない」
not ~ both=「両方とも〜なわけではない(片方は違う)」=部分否定。「両方とも〜でない」という全否定は neither を使います。
(4) not necessarily / not completely
not necessarily(必ずしも〜ない)、not completely / not entirely(完全に〜なわけではない)も部分否定。程度・全量を表す語 + not がサインです。
5. 原理とのつながり
部分否定と全否定の違いは、暗記事項ではなく「not が何を打ち消しているか」という一点で決まります。芯にあるのは、否定を数直線でイメージすること。all / every / always / both は「100%」を指す語です。その100%を not が打ち消すと、意味は「100%ではない」――つまり0〜99%のどこかに落ちる。これが「一部は残る」=部分否定の正体です。一方 no / none / never は、はじめから「0%」を直接指す語なので、否定の余地なく全否定になる。だから「not all(100%ではない=一部あり)」と「none(0%=皆無)」は正反対になるのです(no と not)。読むときは、否定語の隣にある“量を表す語”を見つけ、「それが100%を表すなら部分否定」と判断すれば迷いません。否定を「どこを打ち消すか」という構造で捉える――それが、紛らわしい否定文を正確に読む土台です。
6. 次に読む
部分否定を、「どこを打ち消すか」から
否定は「not が量を表す語を打ち消すか」で部分否定か全否定かが決まります。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。否定を構造で捉え、紛らわしい否定文を正確に読み解く力を、指導します。全国どこからでも受講できます。
