no と not の違い|名詞を否定するか述語を否定するか|英文法Q&A
― 「名詞を否定」か「述語を否定」か
no と not は、どちらも否定ですが、打ち消す相手が違います。no=名詞を直接否定する(=not any / not a)、not=動詞・形容詞などの述語を否定する。no のほうが強く、簡潔です。
Q. no と not は、どう使い分けますか?
A. not=動詞・形容詞・副詞などを否定する副詞(I don't have money. / not happy)。no=名詞を直接否定する形容詞で、not any(数えられる複数・不可算)や not a(単数)に等しい(I have no money. = I don't have any money.)。no のほうが強調的・簡潔で、No one / Nothing のように主語にもなれます。否定の作用は無料講座『英文の原理』第33講で整理します。
1. 結論 ― no は名詞、not は述語
not=動詞・形容詞・副詞など述語を否定(副詞)。no=名詞を直接否定(形容詞。=not any / not a)。no のほうが強調的で、no + 名詞は主語にもなる。
I have no money.(名詞 money を否定=not any money)
※ 意味はほぼ同じ。no のほうが強く簡潔
2. 否定する相手
| 否定する相手 | 例 | |
|---|---|---|
| not | 動詞・形容詞・副詞(述語) | not run / not happy |
| no | 名詞(=not any / not a) | no time / no friends |
| No one / Nothing | 否定の主語 | No one came. |
3. 例文で確認
There are no seats left. = There aren't any seats left.
残っている席は1つもない。
no seats は not any seats と同じ。名詞を直接否定し、「ゼロ」を簡潔に表します。
No one answered the phone. / Nothing is impossible.
誰も電話に出なかった。/不可能なことは何もない。
no + 名詞は主語にもなれます。not は述語を否定する副詞なので、単独では主語になれません。
He is no fool.(彼は決して愚かではない)/ He is not a fool.(彼は愚か者ではない)
no を使うと否定が強まる。
no + 名詞は、「決して〜ではない」という強い否定になることがあります。not a fool(単なる事実の否定)より強調的です。
4. つまずきやすい形
(1) no + 名詞、not + 述語
後ろが名詞なら no、動詞・形容詞・副詞なら not。no money(○)/not money は基本的に不自然です。
(2) no = not any / not a
no + 名詞は not any(複数・不可算)や not a(単数)に書き換え可。I have no pen. = I don't have a pen.。any の否定と対応します。
(3) 二重否定に注意
no 自体が否定なので、not と重ねると二重否定に。× I don't have no money.(標準英語では誤り)。no か not any のどちらか一方です。
(4) not は語・句も否定する
not は文全体だけでなく、語や句も否定します。not all(すべてが〜なわけではない=部分否定)、not always(いつも〜とは限らない)(否定の作用域)。
5. 原理とのつながり
否定は、「何を打ち消すか(作用する範囲)」で形が決まります。not は述語(動詞・形容詞など)に働きかけ、「〜しない・〜でない」と打ち消す副詞。no は名詞に働きかけ、「その名詞がゼロ」だと示す形容詞です。だから no は名詞と一体化して主語にもなり、否定を強く・簡潔に表せます。「否定がどこに作用するか」で捉えると、部分否定(not all)や二重否定、否定の位置による意味の違いも整理できます(第33講)。難関大の否定(作用域・準否定)はこちら。
6. 次に読む
否定を、作用する範囲から
no と not は、「名詞を否定するか、述語を否定するか」で決まります。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。否定を作用域から捉え、部分否定まで正確に扱う力を、指導します。全国どこからでも受講できます。
