難関大の that・what の識別|後ろの完全・不完全で決める|難関大英語
― 後ろの完全・不完全で決める
that と what は、意味ではなく「後ろが完全か不完全か」で正体が決まります。この一手で、接続詞・関係代名詞・同格・what が機械的に見分けられます。
英文で最も多く現れ、最も紛らわしいのが that と what です。難関大は、これらを何重にも入れ子にしてきます。しかし判定は単純で、後ろが完全な文か、要素の欠けた不完全な文かを見るだけ。無料講座『英文の原理』第11講(that の識別)・第16講(what の正体)を土台に、難関大での見分け方を整理します。
1. 原理 ― 後ろが完全か不完全か
後ろが完全な文(主語・目的語がそろう)なら接続詞。後ろが不完全(主語か目的語が欠ける)なら関係代名詞・疑問詞。that も what も、この一点で正体が決まる。
| 語 | 後ろが完全 | 後ろが不完全 |
|---|---|---|
| that | 接続詞(名詞節・同格)/副詞的 | 関係代名詞(先行詞あり) |
| what | (ほぼ無し) | 関係代名詞(先行詞を含む「〜すること・もの」) |
what は先行詞を含む関係代名詞なので、前に先行詞がなく、後ろは必ず不完全(欠所がある)。that は、後ろが完全なら接続詞、不完全なら関係代名詞。完全・不完全を見るだけで決まります。
2. that の3つ ― 接続詞・関係代名詞・同格
関係代名詞:the book that he wrote [O欠](後ろ不完全)
同格:the fact that he lied(後ろ完全=名詞の中身を説明)
3. 例文の解析
The assumption that the market would recover, which many economists shared, proved wrong.
- that
- 後ろ完全(the market would recover)+抽象名詞 assumption の後ろ → 同格「〜という想定」
- which
- 後ろ不完全(shared の目的語欠)→ 関係代名詞(非制限・挿入)
市場が回復するという想定は、多くの経済学者が共有していたが、誤りだと判明した。
同じ文に、同格の that(後ろ完全)と関係代名詞の which(後ろ不完全)。後ろの完全・不完全で一瞬に区別できます。
What matters is not what we say but what we do.
- What matters
- 後ろ不完全(matters の主語欠)→ what節(主語)「大切なこと」
- what we say / what we do
- ともに目的語欠 → 「私たちが言うこと/すること」
大切なのは、私たちが何を言うかではなく、何をするかだ。
what は3か所とも先行詞を含む関係代名詞。後ろは必ず不完全(欠所あり)です。
That the experiment could not be replicated raised doubts about the original findings.
- That …
- 後ろ完全 → 接続詞(名詞節)が主語。「その実験が再現できなかったこと」
その実験が再現できなかったことは、元の発見に対する疑いを生じさせた。
文頭の That + 完全文は、名詞節が主語。It … that の形式主語にせず、そのまま主語に置いた硬い形です(第9講)。
4. つまずきやすい形
(1) まず後ろの完全・不完全を見る
that を見たら、意味を考える前に後ろが完全か不完全か。完全=接続詞、不完全=関係代名詞。これが最速・最確の判定です。
(2) 同格は抽象名詞の後ろ
the fact / idea / belief / assumption / possibility / news that … は同格(後ろ完全で名詞の中身)。関係代名詞(後ろ不完全)と区別します(第12講)。
(3) what は先行詞を含む=前に名詞なし
what の前に先行詞(名詞)はありません。the thing which をまとめた形(第16講)。what の前に名詞があれば、それは that/which であるべき箇所です。
(4) 関係代名詞の that は省略される
目的格の関係代名詞 that/which は省略できます。the book (that) he wrote。名詞の直後に〈S+V〉が続いたら、関係代名詞の省略を補います(第13講)。
5. 入試での効き
難関大の和訳では、that が接続詞(〜ということ)か関係代名詞(〜する…)か同格(〜という…)かで、訳が変わります。後ろの完全・不完全で正体を決め、それに応じて訳すのが手順。what は「〜すること・もの」と訳し、後ろの欠所(主語か目的語か)を確認します。
空所補充・文法問題では、that と what の選択が定番です。空所の後ろが完全なら that(接続詞)、不完全で先行詞がなければ what。第III・IV部で繰り返す「完全・不完全を見る」が、ここでも決め手です。実際の年度の英文での現れ方は、大学別の解答解説で確認してください。
6. 確認問題
各文の that / what について、①正体(接続詞・関係代名詞・同格・what)②根拠(後ろの完全・不完全)を言えるようにしてから開いてください。
(1) The discovery that DNA carries genetic information transformed biology.
解答・解説を見る
同格の that。後ろ完全(DNA carries genetic information)+抽象名詞 The discovery の後ろ。「DNAが遺伝情報を運ぶという発見」。discovery の中身を説明。
DNAが遺伝情報を運ぶという発見は、生物学を一変させた。
(2) Scientists rarely find exactly what they set out to look for.
解答・解説を見る
what(先行詞を含む関係代名詞)。後ろ不完全(look for の目的語欠)。「彼らが探し求めたものを、ちょうど見つけることはめったにない」。what=the thing which。
科学者が、まさに探し求めたものを見つけることは、めったにない。
(3) The theory that he proposed has since been confirmed by numerous experiments.
解答・解説を見る
関係代名詞の that。後ろ不完全(proposed の目的語欠)。「彼が提唱した理論」。EX 1 の同格(後ろ完全)と対照的。後ろの完全・不完全で区別する好例。
彼が提唱した理論は、その後、数多くの実験によって確認されている。
7. 次に読む
that・what を、完全・不完全で見分ける
that と what の正体は、後ろが完全か不完全かで決まります。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。難関大が入れ子にする that・what を、機械的な判定で読み解く力を、添削で鍛えます。全国どこからでも受講できます。
