the + 形容詞 =「〜な人々」|the rich は複数扱い|英文法Q&A
― the rich =「金持ちの人々」
the + 形容詞 で「〜な人々」という複数普通名詞になります。the rich=金持ちの人々、the young=若者。複数扱い(The rich are …)。うしろの people が省かれた形。抽象を表すと単数扱いになる場合もあります。
Q. The rich are not always happy. の the rich は、なぜ複数扱いなのですか?
A. the + 形容詞 =「〜な人々」という複数普通名詞だからです。うしろの people が省略され、the rich=rich people(金持ちの人々全体)を表します。人々の集団なので、動詞は複数(The rich are …)。the poor(貧しい人々)、the young(若者)、the old(高齢者)、the sick(病人)、the injured(負傷者)、the homeless(家のない人々)などが典型。国籍を表す形容詞でも the Japanese(日本人)、the British(英国民)と国民全体を指します(複数扱い)。ただし、人でなく「性質・こと」(抽象)を指すときは単数扱い(the unknown=未知のもの、the beautiful=美)。冠詞 the が「まとまり」を作る働きの一例で、冠詞 a / an / theと地続きです。
1. 結論 ― the + 形容詞は「〜な人々」(複数)
the + 形容詞=「〜な人々」(people 省略・複数扱い)。the rich / the poor / the young。人でなく性質・ことを指すときは抽象名詞・単数扱い(the unknown)。
2. 人々と抽象
| 意味 | 扱い | 例 |
|---|---|---|
| 〜な人々 | 複数 | the poor, the young, the sick |
| 国民全体 | 複数 | the Japanese, the French |
| 〜なもの・こと | 単数 | the unknown, the beautiful |
3. 例文で確認
The young often challenge old ideas.
若者はしばしば古い考えに異を唱える。
the young=young people(若者たち)。複数扱いで動詞は challenge。「若者という集団全体」を指します。
The Japanese are known for their hospitality.
日本人はもてなしの心で知られている。
the Japanese=日本国民全体(複数扱い、are)。-ese / -ish / -ch の国籍形容詞でよく使われます。
Sometimes the impossible becomes possible.
ときに、不可能なことが可能になる。
the impossible=「不可能なこと」(抽象・単数扱い、becomes)。人でなくこと・ものを指す用法です。
4. つまずきやすい形
(1) 「〜な人々」は複数扱い
the + 形容詞(人々)は複数動詞。The poor are …(× The poor is)。集団=複数の人だからです。
(2) 抽象名詞は単数扱い
もの・ことを指す the unknown / the good / the beautiful は単数動詞(The unknown is …)。人か性質かで扱いが変わります。
(3) 「一人の〜」は a + 形容詞 + person
the rich は集団。「一人の金持ち」は a rich person/a rich man と言います。the rich で個人は指しません。
(4) 国籍語は語尾で扱いが違う
the Japanese / the British(-ese/-ish)は国民全体。一方 Americans / Germans のように複数形が使える国籍もあり、そちらは複数形で表します。
5. 原理とのつながり
the + 形容詞 の用法は、暗記フレーズではなく「the が“特定のまとまり”を作る」という冠詞の働きから説明できます。形容詞のあとの名詞(people)が省略されても、the は「その形容詞に当てはまるもの全体」を一括で指す標識として残ります。指す中身が人なら、それは複数の人の集団――だから the rich=「金持ちの人々」で複数扱いになる。一方、指す中身が性質・概念なら、ひとまとまりの抽象――だから the beautiful=「美」で単数扱いになる。同じ the + 形容詞 でも、「人の集合か、性質の総体か」で単複が決まるのです。この「the が総称・まとまりを作る」感覚は、名詞を「個体(数える)か広がり(量る)か」で捉える可算・不可算や、the が「特定できるその1つ」を指す身体部位・単位の theと同じ根にあります。冠詞を「まとまりを指定する装置」として読む――それが、省略を含む名詞表現まで見通す土台です。
6. 次に読む
the + 形容詞を、「まとまり」から
「人の集合なら複数、性質の総体なら単数」――the のまとまり感覚で決まります。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。冠詞をまとまりの装置として読み解く力を、指導します。全国どこからでも受講できます。
