不定詞の3用法(名詞・形容詞・副詞)の見分け方|英文法Q&A
― 「文の中で何をしているか」で決める
不定詞(to + 動詞の原形)の名詞・形容詞・副詞用法は、訳で覚えるのではありません。「その to do が、文の中で名詞の働きをしているか、名詞を修飾しているか、動詞などを修飾しているか」――働きで見分けます。
Q. 不定詞の名詞用法・形容詞用法・副詞用法は、どう見分けますか?
A. to do が文の中で果たす働きで決まります。①名詞用法=主語・目的語・補語になる(「〜すること」)。②形容詞用法=直前の名詞を修飾する(「〜するための/〜すべき」)。③副詞用法=動詞・形容詞・文を修飾する(「〜するために/〜して」)。名詞の代わりか、名詞の後ろの飾りか、それ以外の飾りかで判断します。無料講座『英文の原理』第4講で整理します。
1. 結論 ― 3つの働き
名詞用法=主語・目的語・補語(名詞と同じ位置)。形容詞用法=名詞の直後でその名詞を修飾。副詞用法=動詞・形容詞・文を修飾(目的・原因・結果など)。「文の要素そのものか、飾りか」「何を飾るか」で3つに分かれる。
| 用法 | 働き | 訳の目安 |
|---|---|---|
| 名詞用法 | 主語・目的語・補語になる | 〜すること |
| 形容詞用法 | 直前の名詞を修飾 | 〜するための/〜すべき |
| 副詞用法 | 動詞・形容詞・文を修飾 | 〜するために/〜して |
2. 見分ける手順 ― 位置を見る
② 直前に名詞があり、それを説明しているか? → YESなら形容詞用法
③ 動詞・形容詞・文全体を説明しているか(なぜ/どうして)? → YESなら副詞用法
順に当てれば決まります。まず「名詞の代わりになっているか」を確認し、違えば「直前の名詞を飾るか」、それも違えば副詞用法、と絞ります。
3. 例文で確認
I decided to study abroad. / My goal is to become a teacher.
私は留学することに決めた。/私の目標は教師になることだ。
1つ目は decided の目的語、2つ目は is の補語。どちらも名詞の位置で「〜すること」。名詞用法です。
I have a lot of work to finish today.
私は今日、終わらせるべき仕事がたくさんある。
to finish が直前の名詞 work を修飾(「終わらせるべき仕事」)。名詞の直後で名詞を飾るので形容詞用法です。
She stood up to greet the guests. / I'm glad to hear the news.
彼女は客を迎えるために立ち上がった。/その知らせを聞いてうれしい。
1つ目は「なぜ立ったか」=目的(動詞を修飾)、2つ目は「なぜうれしいか」=感情の原因(形容詞を修飾)。どちらも副詞用法です。
4. つまずきやすい形
(1) 名詞用法の主語は、仮主語 it で受けることが多い
主語の不定詞は長くなるので、It を仮に置くのが普通。It is hard to master pronunciation.=To master pronunciation is hard.(長い主語)。
(2) 形容詞用法は、前置詞が残ることがある
something to write with(書くための道具)、a house to live in(住むための家)。修飾される名詞がもとは前置詞の目的語なので、前置詞が末尾に残ります。
(3) 目的をはっきりさせる in order to / so as to
副詞用法の「目的」を明示するときは in order to do / so as to do。He left early in order to catch the train.(電車に間に合うように)。
(4) 疑問詞+to は名詞のかたまり
how to use / what to do / where to go は「〜のしかた・何を〜すべきか」で、名詞のかたまり(名詞用法の仲間)。I don't know what to say. の目的語です。
5. 原理とのつながり
不定詞は「動詞に to を付けて、名詞・形容詞・副詞の働きを持たせたもの」。だから見分けの本質は、「文の中でどの品詞の働きをしているか」です。名詞用法なら、主語・目的語・補語という文の要素(欠所)を埋めます(第4講)。形容詞・副詞用法は要素ではなく飾り。この「要素か、飾りか」の区別は、動名詞・分詞にも通じる読解の軸です。訳の丸暗記ではなく、働きを位置で見ると、初めて見る文でも判断できます。動名詞との使い分けはこちら。
6. 次に読む
不定詞を、働きから見分ける
不定詞の3用法は、「文の中で何をしているか」で決まります。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。不定詞を訳の暗記でなく働きで捉え、動名詞・分詞まで一貫して読む力を、指導します。全国どこからでも受講できます。
