独立不定詞とは|To be honest, … 文全体への一言|英文法Q&A
― To be honest, … は文全体への一言
To be honest, I don't agree. の To be honest は、主語と切り離して文全体を修飾する慣用句です。「正直に言うと」という話し手のコメント。to tell the truth / to begin with / needless to say など、定型で覚える不定詞のグループです。
Q. To be honest, … の to は、何を修飾しているのですか?
A. これは独立不定詞。ふつうの不定詞と違い、主語と結びつかず、文全体を修飾します。「正直に言うと・実を言うと」のような話し手のコメントやつなぎを、文の外から添える働きです。To be honest, I don't like it.(正直、好きではない)/To tell the truth, I forgot.(実を言うと忘れていた)/To make matters worse, it started to rain.(さらに悪いことに、雨が降り出した)。これらは丸ごと定型で、文頭にカンマ区切りで置くのが基本。ほかに to begin with(まず第一に)、needless to say(言うまでもなく)、so to speak(いわば)、strange to say(不思議なことに)など。もとは不定詞の副詞的用法(不定詞の3用法)が慣用化したもので、分詞構文の慣用(frankly speaking)と同じ役割です。
1. 結論 ― 主語と切り離し、文全体を修飾
独立不定詞=主語と結びつかず、文全体を修飾する慣用の不定詞句。「話し手のコメント・つなぎ」を表す。to be honest / to tell the truth / to begin with / needless to say など定型で暗記。文頭にカンマ区切りが基本。
2. 代表的な形
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| to be honest / frank | 正直に言うと |
| to tell the truth | 実を言うと |
| to begin with | まず第一に |
| to make matters worse | さらに悪いことに |
| needless to say | 言うまでもなく |
| so to speak | いわば |
3. 例文で確認
To tell the truth, I have never read that book.
実を言うと、その本を読んだことがない。
文頭にカンマ区切りで置き、「実を言うと」と話し手の本音を添えます。主語 I とは直接つながりません。
To make matters worse, we missed the last train.
さらに悪いことに、私たちは終電を逃した。
出来事に話し手の評価を重ねるつなぎ表現。to make matters worse で定型です。
He is, so to speak, a walking dictionary.
彼は、いわば生き字引だ。
so to speak(いわば)は文中に挿入されることも。カンマで挟んで、たとえを和らげます。
4. つまずきやすい形
(1) 主語と結びつけない
独立不定詞は文全体を修飾し、主語と一致させる必要はありません。To be honest, の「正直な」のは主語でなく話し手です。慣用として認められています。
(2) 定型なので形を崩さない
needless to say(言うまでもなく)、strange to say(不思議なことに)など、形が決まっています。語順や語を変えず、そのまま使います。
(3) 文頭カンマ区切りが基本
多くは文頭でカンマ(To begin with, …)。so to speak のように挿入されるものもあります。位置で読みやすさが変わります。
(4) 分詞構文の慣用と役割が同じ
frankly speaking(率直に言えば)、generally speaking(一般的に言えば)など、分詞構文の慣用も同じ働き。不定詞版か分詞版かの違いです。
5. 原理とのつながり
独立不定詞は、バラバラに覚える例外句ではありません。芯にあるのは「文全体への話し手の注釈を、動詞句で外づけする」という発想です。不定詞はもともと「これから・向かう」意味を持ち、名詞・形容詞・副詞として働きます(不定詞の3用法)。その副詞的用法のうち、特定の言い回しが「文全体にかかるコメント」として慣用的に固定したのが独立不定詞。だから主語に縛られず、文の外から「正直に言えば」「言うまでもなく」と話し手の立場を添えられます。この「主語と切り離して文全体を修飾する」働きは、分詞構文の慣用(frankly speaking / generally speaking)とまったく同じ――不定詞で作るか、分詞で作るかの違いにすぎません。さらに、to だけを残す代不定詞と同じく、これらも「不定詞という部品を、文の中で柔軟に使い回す」英語の姿勢の表れです。丸暗記の先に「文修飾の副詞句」という位置づけを持つ――それが、慣用表現を腑に落とす土台です。
6. 次に読む
独立不定詞を、「文修飾の副詞句」から
定型の先に「文全体へのコメント」という位置づけを持てば、慣用が腑に落ちます。日本英語塾は担任制のオンライン英語専門塾です。慣用表現も仕組みから捉え、自在に使う力を、指導します。全国どこからでも受講できます。
